転生したら異世界だった件【転スラ】 (ページ1)

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プロローグページ1

傷口から止めどなく血が溢れでている。
これじゃあ絶対死ぬなあ。
至る所にある傷口が熱い。

《確認しました。対熱耐性、物理攻撃耐性獲得………成功しました。》

ああ、意識が朦朧としてきた……。
そろそろ僕は死ぬのかな。

《確認しました。精神攻撃無効……獲得しました。続けまして、対熱耐性、物理攻撃耐性、精神攻撃無効を統合して、全属性無効を獲得………成功しました。》

漸くこの身体から解放されるのか。もう人を食べなくてもいい。もう、苦しい思いをしなくていいんだ。
ああ、もっと美味しい物を食べたかったなあ。

《確認しました。食事が必要ない身体を作ります……。成功しました。》

もしも、もしも来世があるのだとしたら、今世とは違いもっと幸せな暮らしをしたいなあ。

《確認しました。ユニークスキル『幸福者』を獲得……成功しました。》

来世では今世のような人生にならないよう相手の事をしっかりと見て騙されないようにしないとな。

《確認しました。ユニークスキル『見定者』を獲得……成功しました。》

あと、あの人に負けないぐらいの強さをつけないと。
もし、またこの世に生まれるのだとしたら、今度こそは自分の手で全てを守るんだ。
もう誰一人として失いたくない。

《確認しました。ユニークスキル『練武者』を獲得……成功しました。》

「トーカちゃん、皆……ごめん」

最後にその一言だけを呟き、金木研は死んだ。
しかし、金木研の魂は、異なる世界の同一時空に偶然発生した魔物とリンクし、転生した。