プリンが2個 ページ2
「なぁ聞いてよ！昨日声かけた子が超絶可愛くってさ！」
教室に響く昨日も聞いた声に少し肩が揺れる。
よく通るその声が私の心拍数を上げるのに時間はかからなかった。
幸い顔が隠れてるから表情に出てもバレない。よかった、ありがとうマスクと前髪。
そんなことを思いながらSNSを開いたスマホを見ているふりをして耳に神経を集中させた。
「どーせフラれたんだろ」
「いや、ちょっと話した」
「まじで？」
「何話したんだよ！」
「その喫茶店によく来るらしくて」
「どこで声かけとんの！」
昨日の出来事がフラッシュバックする。
謎にお出かけに誘われた私は、相手が知っている人ということもあり、うまく言葉が出てこなかった。
無言で固まった私から了承の返事は来ないと判断したのか、彼は世間話をふっかけてきたのだ。
「よくこの店来るの？」と。
常連と言っても過言ではないほど通っている私は「それなりに」、と返答を返した。無難な言葉を選びたかったが、何せ一方的に知ってる身だ。何かヘマやらかしたら死しか待っていない。
ボロを出す前に…！と、目の前に人がいるにも関わらず残り一口のプリンを口に含んで一目散に帰宅したのだった。
「っていうかそんなに可愛かったんだ？」
「あの綺麗な目が忘れらんねえ！」
喉がヒュッとなる。
あぁ、やっぱり化粧しないと人と顔合わせらんないな。
鏡に映った自分の素顔を思い出して目を伏せた。あんなの、誰が綺麗って言うんだろうね。また自信を喪失した。
…それにしても、私ってバレないんだ。
まあ、あの姿とは正反対だもんな。今は。
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とろん(プロフ) - 紺。＠水分補給さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！まったり更新していきますので気長にまっていただけると嬉しいです^ - ^ (2021年10月17日 23時) (
レス) id: 44d692106b (このIDを非表示/違反報告)
紺。＠水分補給(プロフ) - はぅわ…めちゃめちゃ好みです…！なんか、その、(語彙力皆無)とにかくめちゃ面白いし、神作確定ですね！もっと伸びてぇぇぇ！！応援してます！無理のない範囲で更新頑張ってください！ (2021年10月17日 2時) (レス) @page11 id: 8376f1dee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とろん
| 作成日時：2021年10月13日 19時
