【第2章】愛してるって言われても困る。【東京卍リベンジャーズ】

退院祝い ページ2

「私、あんな事されても、イザナ君のこと嫌いになれないの」







「…」





「イザナ君は今までずっと1人だったから、万次郎の話を聞いて、真一郎と私が離れていっちゃうかもしれないって、そう思っちゃっただけ。1人になるのが怖かっただけなんだよ」





「俺だって、それは分かってる」





「だから、私はイザナ君にまた会ってちゃんと話したい」





「お前のその気持ちも分かってる。俺だってそうだ」





「でも、俺もお母さんも、Aのことが心配なんだよ。それは理解して欲しい」





「…うん」




私も昨日の夜、泣きながら色々なことを考えた。もし私がお母さんや真一郎の立場になったとして、自分の娘や大切に思っている人が殺されかけたとしたら、その相手との接触を許せるか。勿論そんの許せるわけがないし、本人が何と言おうと絶対に防止するに決まっている。だから、2人の言葉は私を大切に思ってくれているからこその言葉なのだと理解している






それでもやっぱり、イザナ君を切り捨てることはどうしても出来ない。私は真一郎に救ってもらったけど、イザナ君は今、少年院の中で1人で泣いているかもしれないんだ








「まーさ、俺もお母さんのこと説得するの手伝ってやるよ」





「本当に？！」






思ってもいない真一郎からの提案に、ビックリする。昨日あれだけ釘を刺されたから、絶対に会うことに賛成してくれるなんて思っていなかったし、ましてやお母さんの説得を手伝ってくれるなんて！





嬉しくてはしゃぐ私に真一郎は、ただし！！と言って私の頭を押さえた





「もうイザナと2人きりで会うのは禁止。俺も同伴って条件付きな？」





「うん！それでも良い！」





「よし、じゃあ退院祝いにパピコでも食うか！」





「うん！コーヒー味ね！」

お父さん→←罪悪感

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す