優しすぎ? ページ49
嬉しい…か。
良かったけどちょっとびっくり。
「だってほら、立花が素になってくれてるってことだろ?」
そう上杉くんは言うと付け足すように
「俺、結構感情見せねーからみんな気ぃつかわせてる時あってさ。別にそうしようと思ってるわけじゃねーんだけど…」
そっか…
まあ確かに気持ちはわかるけどね、上杉くん冷たそうに見えるし。
「だからまたなんかあったら言ってな。」
そしてちょっと口角をあげた上杉くん。
えっと…
なんか…
なんか…
なんか今日上杉くん優しくない!?
いや、いつも…っていうか優しい時は優しいんだけど…
こんなに優しくなくない?
いつもとのギャップにドキドキしながらもちょっと不審に思う。
どうしたんだろ?
…聞こっかな?
どうしようか考えていると料理がやってきた。
二つともとってもおいしそう!
「こちらマンゴーパフェでございます。」
あ、私だ。
急いで手をあげるとウェイターさんは微笑みながら私の隣にパフェを置いた。
「こちらチーズケーキ、ブルーベリーソース添えでございます」
上杉くんがちょっと手をあげる。
「ごゆっくり」
そう言ってウェイターさんはいってしまった。
パフェを食べるべくスプーンを手に取る。
そして小さくいただきますと呟くと生クリームをすくい、口に入れた。
おいしい!
上杉くんも満足そう。
と、そこへ隣のテーブルに一組のカップルがやってきた。
同年代くらいかな?
彼女の方はセミロングの髪にぱっちりした目をしていて淡いワンピースを着た女の子。
彼氏の方は黒いパーカーにジーンズという格好でかっこいい感じの人。
二人は私達の隣に座ると、注文し始めた。
注文し終わると何一つ喋らずスマホをいじる彼氏に対し、一生懸命話しをする彼女。
「ねぇ、しゅうた…」
彼氏はしゅうたというらしい。
「なに?」
随分塩対応だな…
かわいそう彼女が。
スマホはありえなくない?
やっぱり彼女はちょっと辛そうだ。
小さくため息をついている。
そう思ってその子を見ていると急にその子がこっちを見た。
「あれ…?」
そうつぶやく。
どうも目線からすると上杉くんの方を見てるらしい。
知り合い?
「ねぇ、上杉くん。あの子が見てるけど…もしかして知り合い?」
いままでチーズケーキを上の空で食べていた上杉くんに言う。
「ん…?」
だんだん目に焦点が戻ってくる。
そしてちょっとの間その子を見つめると驚いたようにこう口を開いた。
「りおん…?」
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心結 - 私、上彩大好きなので、このお話とっても面白かったです‼上杉君と彩ちゃんが聴いていた曲の原曲を教えてください‼本当に面白かったです‼これからも面白いお話を書いてください‼ (2022年3月20日 19時) (レス) @page17 id: 8499dda6bc (このIDを非表示/違反報告)
上杉奏(プロフ) - 夢月さん» あれは私がなんか勝手に作ったものです〜wこんな感じの歌あったらいーなー的な感じでw あ、あとこの話も読んでくださってありがとうございます!コメント嬉しいです〜! (2018年8月15日 22時) (レス) id: 7c3b5f2f13 (このIDを非表示/違反報告)
夢月 - 曲で出てくる,自分の意思わからないままただ流されてって何の曲の歌詞ですか? (2018年8月15日 20時) (レス) id: 67f263e71b (このIDを非表示/違反報告)
上杉奏(プロフ) - 杏梨さん» ありがとうございます!不定期ですが頑張ります♪ (2018年1月22日 21時) (レス) id: adb9575f48 (このIDを非表示/違反報告)
杏梨 - 更新楽しみにしています!! (2018年1月22日 19時) (レス) id: e98c97ccbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:上杉奏 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aishou_kz
作成日時:2017年8月16日 22時