少女漫画的RoMaNtiC【ハイキュー!!】

−段階SteP− ページ21

とりあえず、何事も段階を踏んでいこう…というわけで。
私は今日頑張ろうと思う。

まあ難易度は高いだろうけど…
まず話しかけるだけで女の子に睨まれたりするだろうし…
……でも。

及川君からメアドを貰いたい。

というわけなので。
席が近いことを利用して、なんとか聞き出したい。

……でも、メアド貰うまでに何を話題にしたらいいんだろう。
もう直球で聞けばいいのかな？
それは…なんだか恥ずかしい。
まあ、話をしたいという気持ちもあるけど。

とりあえず、いつもより後ろを向いて。
私は岩泉君と話す及川君の後ろ姿を見ていた。
“こっち向いてほしい”
ひたすらそう願いながら。

……すると。

及川「？」
A「！！////」

そんな願いが通じたのか、ただ単に視線を感じたからなのか…
及川君がこっちを向いた。

……でも、私は。
思わず見てないフリをしてしまった。

なんでだろう。
目を合わせたいと思ってるのに、目が合うと反らしてしまう。
つい反射的に。

目が合って嬉しかったくせに。
なんてプチ後悔。
…もう、大丈夫かななんて。
そう思って、私はまた及川君の方を……

及川「どうしたの？」
A「!?!?////」

声が出ないくらい驚いた。
及川君の顔が近くにあったから…

A「や、いや、その…////」

恥ずかしくなって、急激にかあっと顔が熱くなっていく。
ど、どうしよう…
どうしようどうしよう！

及川「…あ、Aちゃん」
A「へっ!?////」

突然、何かを思い出したように及川君が言った。
及川君はポケットから何かを…日常で見慣れているものを取り出した。

及川「メアド頂戴？」
A「……え」

開いた口が塞がらない、という状態だった。
…え、何？
こんな簡単な感じだったの？

A「あ…う、うん…」

とりあえず、何だかんだあったもののメアドを貰うことができた。
ちなみに私もちゃんとあげた。

メアドを交換した。
たったそれだけのこと。
たったそれだけの行為。

なのになんで、こんなドキドキするんだろう。

恋って本当に不思議だ。
少女漫画読んでも分からないや。

……女の子の視線が痛い。

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