かれし と わたし

vs弟３ ページ6

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Aが帰った後、樹が部屋に来た。

「昌磨、今日ごめんね。
別に、Aちゃんと出掛けるの黙ってたわけじゃないんだけど、本当に昌磨寝てたし。
Aちゃんも昌磨誘っても来てくれないからいいよって言っちゃうし」

って、今日のことを必死に言い訳？してくる。

「別に、もういいよ」

「あ、仲直りできたの？」

「別に、ケンカしてない」

「嘘つけ、タルト食べてる時、ずっと機嫌悪かったじゃん。
Aちゃんも気づいてたし。だから、部屋行くの嫌がられるんじゃん」

……高校生の弟にこんなこと言われて、なにも言い返せないなんて。

でも、ケンカはしてない。

俺が一方的に怒ってただけ。

「今日のことは、今までの昌磨が悪いんだから、やきもち妬いて俺にもAちゃんにも八つ当たりしないでね」

「してないし……」

何から何まで分かっているような樹。

「今日さ、まぁ、今日だけじゃなくて、いつもなんだけど。俺と一緒に出掛けても、Aちゃんは昌磨の話しかしないよ」

「え？」

「いつも、昌磨が昌磨がって……本当、昌磨の話ばっかりだよ。Aちゃんの頭の中、昌磨のことしかないんじゃないかってぐらい」

樹にそう言われて、急に恥ずかしくなって、うつ伏せになってしていたゲームを放り投げて、枕に顔を埋めた。






(いあ)
以下、プチ設定みたいのです。読まなくても、そんなに支障ないので興味ない方は読まなくて大丈夫。



一人っ子の夢主さんは、樹くんのことを本当の弟みたいに可愛がってて大好きなんですよね。あくまで弟として可愛くてしょうがないので、恋愛感情は全くないんですけど。
昔は、出掛ける度に昌磨くんのことも誘ってたんですけど、スケートリンク以外の場所には面倒臭がって一緒に行ってくれないので、いつの間にか樹くんを２人で行くようになったんですけど…周りからみたら、ただのデートですね(笑)
前は、二人が仲良くするのも何とも思ってなかったんですが、最近は自分といるよりも樹くんと一緒にいる時の方が楽しそうな気がする夢主さんを見てモヤモヤする昌磨くんです。
昌磨くんも樹くん大好きなんですけどね。




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