行先は8年前 ページ13
作「!?…その目、オッドアイなのか?」
嗚呼、やっぱりそう思われたか。
んんーちょっと違うんだなぁ。
貴「ご想像にお任せしまーす。」
作「そうか。いつか話してくれよ?
…で本題に入るが、いいか?」
貴「!うん。」
やっぱりこんな所に居るのには理由があるのか…。
作「まあ、これはわかっているだろうがA、お前はこれからタイムトラベルする。
ようは、過去に行くんだ。」
貴「うん。」
作「ちなみにAがいた時間軸から8年前だ。太宰が、22の時だな。」
父が22…若い!←
作「…頼みがある。彼奴は俺をを見れない。会えない。話せない。
彼奴は演技が上手いからな。
心に闇なんて何にもない、なんて顔しておちゃらけるかもしれない。
だが、それは嘘だ。偽りの彼奴だ。
お前が、彼奴を救ってくれ。
俺は彼奴の目の包帯を解いた。しかし心の包帯までは解けなかった。
丁度、今俺がお前の“心の”包帯を解いたようにな。」
作はふんわりと笑って私の頭に手を置いた。
作「彼奴は“人間失格”だと、自分には存在意義が無いと思っている。
だけどな、お前が証明してやれ。お前は人間失格なんかじゃ無いって。
“存在証明”
してやるんだ。」
真っ直ぐ私を見据える瞳は青く澄んでいた。
いつか見た、海のように。
貴「任せ給え!!」
作「いい返事だ。
で、一つ注意して欲しいんだが…
お前が向こうの時間軸に行った時点でもう既に未来は変わっている。
もしかしたら過去も変わっているかもしれないんだ。」
貴「過去?」
作「嗚呼、簡単に言えば…向こうの世界ではもしかしたらお前がうまれていない、とかな。
兎に角何が起こってもおかしくない。」
成る程…ね。
貴「でも今更ながら思うけど片脚で生活していけるかなぁ…。」
作「片脚?…どういう意味だ?」
ええ?…気づいてない?
まあ仕方ないかな。外套に隠れて見えなかったのだろう。
バサっと砂色のそれを退けると、足が無くなっているのに気づくのは容易だ。
貴「もう使い物にならないから、千切っちゃって。」
作「流石だな…。」
何が流石なの…?
作「まあ、それぐらいすぐ治る。」
そう言った瞬間、なかったはずの足が光り、現れた。
貴「!?」
作「…そろそろ時間だな。
あとは任せた。」
ゆっくり作が見えなくなって行く。
貴「待って!一つ質問!なんで作はお父さんに会えないの!?」
作は微笑んだまま、
作「いずれ、分かるさ。」
とだけ言った。
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lease - エー◯ールが、wrwrd!にしか見えない…これは重症だw (2021年7月12日 21時) (レス) id: 9b89cbfb6e (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - ティラミスさん» さすが、太宰親子、滅茶苦茶の無茶苦茶ですね笑笑。親子の会話も途中で、ズッコケだらけですし、滅茶苦茶面白いです♪♪。余談、中也さんの、子供!?はて、幼なじみか?? (2019年9月7日 0時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
ティラミス(プロフ) - ♪逢恋♪さん» わぁ!え、あ、ああ、ありがとうございますぅ!!更新がんばりまっす!! (2018年8月23日 17時) (レス) id: cc157233ce (このIDを非表示/違反報告)
♪逢恋♪ - え、やばいですやばいですやばいですやばいです(語彙量紛失中)めっちゃおもしろいです!ティラミス様の作っている作品全部おもしろいです!頑張って下さい! (2018年8月21日 9時) (レス) id: 24d497695a (このIDを非表示/違反報告)
ティラミス(プロフ) - 姫歌さん» 返信遅くなるかもしれませんがカモンです!!紹介!?わあ!!やったぁ!!禿げるぅ!!← (2018年8月8日 14時) (レス) id: cc157233ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティラミス | 作成日時:2018年7月6日 23時