腐女子失格？！【ころん】

28 ページ29

「え、ねぇこれ知ってる？」

『あ、知っているというか愛しております。』

「ふ〜ん、Aの癖に生意気ぃ！」

私は今、幼馴染と地元のカフェに来ている

小学校までは一緒だったけれど
中学受験をしたからは別々になってしまった

だけれど月に1回くらいのペースで必ず遊んでいる

そして

「真冬くんは誰が見ても受けなのよ！勿論りつまふ推しよ？
でもさ、若干真冬くんが戸惑ってる立夏くんに教えてあげてる感じがたまらんっ！」

『わかりみが深いぜ。』

私と同じ“腐女子”という種族の人なのだ
そして私を腐女子にした元凶はこの人

最近某青春バンドアニメ(BL)にハマったらしい

勿論私は漫画もすでに全巻揃えている

『というか今映画やってて見に行きたいって思ってるんだけど今度どうですか？』

「御意。」

彼女は私が腐女子だという事を知っている少ない人のうちの一人で
幼馴染だから何でも言えちゃう気がする




『ねぇ、ねぇ。』

「ん？どした？」

お店のパンケーキを口に入れている彼女に話を続ける

『実はね

...告白されたの。』

「へ〜、告白ね〜。...告白？！」

驚いたのか口に入れたてのパンケーキを一回もかまないで飲み込んでしまっていた
幸い、ちょびちょび食べていくタイプだったためむせるだけで済んだ

「さすがAじゃん！私なんて告白どころか女子校だし。」

やっぱうちの幼馴染は最強なのよと言いながら彼女は水を飲む

『それでね、その、告白してくれた人っていうのが...』

この人なんです、とスマホの写真を見せる
ころんくん達は他校の人にまで知られているからネットで調べればすぐに出てきてしまう

「いやころんくん？！イチゴ王子のころんくん？！」

いや幼馴染最強とかそういうレベルじゃなかったわ、とひたすら写真を眺める

「え、じゃああの写真はAって事？！」

『う、うん。
色々あってその
...だ、抱きしめられたところをパシャっと。』

あの写真とは前に出回ってしまった写真
あれから一カ月がたったけれど
地元でころんくんがトレンド入りしたくらいだったから未だに騒がれている




「あれでもAって







るぅころ推しだよね？」

29→←27

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す