嫌いになりたいと思う恋【黄瀬涼太】

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" 寂しいっスか？ "




そんなの...寂しいに決まってる。

でも...そう言ってしまったら
きっと涼太を困らせる。




だから...





貴「大丈夫だよ！
３ヶ月なんてきっとあっという間だよ！」





私は笑顔でそう答えた。

ちゃんと...
頑張ってねって笑顔で見送らなきゃ。




だって私は涼太の彼女なんだもん。









" ギュッ "






えっ...



急に涼太の腕に力が入り
今度は力強く抱きしめられた。









黄「Aっち...オレのこと好きっスか？」





涼太は私を抱きしめたまま
そっと...耳元でそう言った。




涼太？




いつもと違う雰囲気の涼太に
私は戸惑いながらもコクンと頷いた。






黄「ちゃんと...言葉で聞きたいっス」




貴「...え？」



黄「オレ...聞いてないんス。
今まで一度も...」



貴「聞いてない...って？」



黄「Aっちの口から好きって。
いつも言うのはオレだけ。
ちゃんと言葉で聞きたいっス。
オレのこと...好きっスか？」




思いもよらない涼太の言葉...

確かに...直接言葉で伝えたことはなかったのかもしれない。


いつも涼太が好きって言ってくれて
それに私が頷くだけだった。




でもそれはただ照れ臭くて
言葉にするのが恥ずかしいだけ...





私涼太のこと好きだよ

大好きだよ




きっと...涼太が私を想ってくれてる以上に
私は涼太のことを想ってる。








貴「...涼太が好き」





自分でも頬が熱くなって
顔が火照って行くのが分かった。







黄「やっと...やっと聞けたっス」




そう涼太は言うと
抱きしめていた腕を離して
クイっと私の顎を持ち上げキスをする。






そして...



黄「オレはスゲー寂しいっスよ？
３ヶ月も会えないなんて
スゲー長いし...離れたくないって思ってる。
でもAっちは寂しくないんスね。
３ヶ月...あっという間なんスね。
...青峰っちが...
青峰っちがいるからっスか？」




突然出てきた大輝の名前に私は驚いた。





貴「えっ...なんで大輝？」



黄「同じ大学だし...
別にオレがしばらくいなくなったって
青峰っちがいてくれれば寂しくないっスよね」



え...？
涼太...そんなこと...本気で言ってる？



貴「ばっ...バカ。
寂しくないわけ...ないじゃん。
３ヶ月なんて...長すぎるよ...
寂しいし離れたくないに決まってるじゃん」





私はそう言って...
涼太の胸元を軽く叩いた。

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