嫌いになりたいと思う恋【黄瀬涼太】

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黄瀬side





それだけっスか？





そう思った瞬間...
なんでか分からないっスけど





青峰っちの顔が浮かんだんス。




" 大輝 " って呼んで笑ってるAっちの顔も








Aっち...
オレのこと好きっスか？








今までそう思っても聞くことはなかった。


好きだから一緒にいてくれてる
言葉には出してくれないけど
きっとオレのこと好きでいてくれてるって


そう信じてたから。
イヤ...そう信じたかったから



だから聞いて確かめるのがこわかったんス。









だけど...今聞きたい。





ホントに離れ離れになっちゃう前に
ちゃんと...
ちゃんと " 今 " Aっちの気持ちが知りたい




だから気付いたらオレは

「Aっち...オレのこと好きっスか？」

そう言葉に出してたんス。


そして...今まで口に出せなかったオレの気持ちを伝えた。






「...涼太が好き」


スゲー小さな小さな声だったスけど

ちゃんと " 好き " って言葉が
オレの耳に入ってきてその瞬間...

やっぱオレAっちが大好きで
誰にも渡したくないし
誰にも邪魔されたくない

離れたくないって胸が熱くなったっス




ちゃんと思ったことは言わなきゃダメだ
そう思ったっス。


かっこ悪くても
ださくてもいい

だからオレの不安をAっちにぶつけた。




「オレはスゲー寂しいっスよ？
３ヶ月も会えないなんて
スゲー長いし...離れたくないって思ってる。
でもAっちは寂しくないんスね。
３ヶ月...あっという間なんスね。
...青峰っちが...
青峰っちがいるからっスか？」




青峰っちの名前を出したことに
Aっちは驚いてたけど
オレの不安はそこにもあるから言わずにはいれなかったっス。



「同じ大学だし...
別にオレがしばらくいなくなったって
青峰っちがいてくれれば寂しくないっスよね」



嫉妬心丸出しってやつっスかね。
スゲーイヤな男っスよねこんなん...


そしたらAっちは...



貴「ばっ...バカ。
寂しくないわけ...ないじゃん。
３ヶ月なんて...長すぎるよ...
寂しいし離れたくないに決まってるじゃん」




目に涙をいっぱいためて
オレの胸元を叩いて怒りながらそう言った。



泣かせたいわけじゃないんス。
ただ...Aっちの気持ちが知りたい
それだけなんス。



寂しい
離れたくない


その言葉だけでも正直スゲー嬉しかった。






「涼太が大好きだから
大好きだから...寂しいよ」







気づいたら強くAっちを抱きしめてた。

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