人形館と愛され少女~下~【あんスタ】

狂人形…36 ページ6

『な、なに？』

｢いつまで“君”付けてるんだよ｣

『え？』

｢何で凜月は“凜月”なのに
おれは“真緒君”なんだよって言ってんの｣

『べ、別に意味は…』


本当に意味などない

ただ、あった時からそうだったから

凜月は『凜月』で

真緒君は『真緒君』だもん

一年生のみんなには

“親しくしたかった”から

スバルんとかはまぁ成り行き

でも私にとって真緒君は

真緒君だもん←



『だって他の呼び方わかんないもん』



そのままの気持ちを口にした

そしたら

｢は？｣って帰ってきた

はってなんだよ



｢お前なぁ…わかんないって｣

『じゃあまーくん？』

｢それじゃ凜月と同じだろ？｣

『じゃあ何がいいんじゃ！』



この、世話焼き我が儘め！←



｢なんでわかんないかな｣

『わかんないもん』

｢凜月は凜月｣

『うん』

｢１年の真白とかは？｣

『友也』


ん？


｢だぜっ子｣

『光』


だぜっ子と言えばねー！


｢生徒会の書記｣

『桃李…』

｢Knighsの一年｣

『司？』


こいつっ！


｢じゃあ俺は？｣

『ま、ま…お？』


言わせやがった！！



｢よく出来ました♪｣


とてつもなく上機嫌…


『ねぇ、まーおー』


甘えた声で問いかける


｢？？？｣

『お外出たい』

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