狂人形…62 ページ32
『いやです、帰らせて頂きます』
「だめだ」
『ですよねー…あは』
「とりあえずお前の誤解を解いておく必要がある…これは俺の意思でやったのではなく、明星に言われたからだ」
『…スバルん?』
「あ、あいつがこうしておけば…Aが来てくれる…ってい、言うから…だ」
ん?それって自分の意思じゃね?
「だ、だから!俺が望んでやったことではない」
強制っぽくないしやんなきゃ良かったんじゃないの?ʬʬʬ
まぁ、いっか
『あ、うん…?分かった』←
「本当か?分かってくれたか!よかった!…」
『それに、可愛いし格好良かったからそれが私の為…なの嬉しかった……よ?』
「…」
む、無言…!?
『あ、いや!今のは気にしないでね!?』
「…A」
『…?』
「もし、良かったら俺をずっと見ていてくれないか?ここでお前の心が満たるまで踊り続け歌い続けるから俺を見ていて欲しい」
『も、もちろん!!北斗くんを独り占めできるなんてファンの子に悪いなぁ…なーんてね』
そんな安直に言ってみたり…
そんな軽い気持ち
でも気は抜いてない
帰り道もダッシュルートも
成功率99・9%の逃げ道も確保済み(まじで?)
楽しめるだけ楽しもう
猫耳は外していつもの北斗くん
私の私だけの為に歌って踊ってくれるアイドル
今は北斗くんがニンギョウだね…
本当に格好良くて
本当に綺麗で
本当に歌がうまくて
本当に輝いてる
そんな北斗くんに見入っていた…
のだが
途中からやはり狂っていることに気づく
最初は普通だったのに
歌詞が全てと言っていいほど
アイシテルだとか
スキやダイスキ…
そんな愛情表現の言葉の連呼
あとは私の名前…A
それしか歌詞に入っていない
やっぱりこうなってしまうのかと
ショックな気持ちで沢山だった
やはり耐えられなくなって
その部屋を出た
みんな狂ってるのに
なんで私は正常なの?
皆狂ってしまうなら
私モ狂ッテ仕舞イタイヨ…
そんな馬鹿な願いは届かない
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えっちゃん(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい!! (2016年6月10日 17時) (レス) id: 2ecf1eb8be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:巫蘭 | 作成日時:2016年5月31日 21時