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「はは、A目線ズレてるし」


 これどこ見てんの?と、笑いながらも、プリクラを眺める彼の横顔はどこか満足気だ。私も並んで歩きながら、それを無くさないようにと手帳に挟んだ。

 
 ゲーセンを出ると、少しじめじめした湿った風が私たちの前髪を揺らした。もうすぐ梅雨入りらしいけれど、そうしたら屋上はしばらくお預けだろうか。そうしたらお昼、誰と食べようかな。
 

 「Aって放課後さぁ、他のやつとも遊んでる?」
 「んー遊んでない…だっていつもジョンハンと帰ってるじゃん」
 「ふーん、そっか。まぁ、じゃあいいけど〜」


 プリクラを頬にパタパタさせながら、ジョンハンはいたずらっぽくにひひと笑っている。
 また私に友達居ないいじりをする気だろうか。でもそうやって私をからかいながらも、多分、あの日スンチョル先輩たちが屋上に来たのは偶然じゃなくて、ジョンハンが呼んでくれたんだと思う。
 

 きっとあれはたまたまジョンハンを探しに来たとかではなくて、私が友達できないって嘆いていたのを、実は彼は少し気にしてくれてたんだ。
 だってあまりにあの時のジョンハンの言葉と、2人の来たタイミングはぴったりだったし、私がミンギュくんと連絡先を交換してる後ろで、こっそりジョンハンとジョシュア先輩がごにょごにょしているの、気づいていた。
 
 その割に機嫌が良くなったり悪くなったりしてたのは謎だったけど。
 



 「最近ミンギュとも仲良さそうじゃん」
 「ああ、時々クラスでも話しかけてくれるの。おかげでちょっと話せる友達増えたよ。ドギョムくんも」
 「そ、良かったね」

 首の後ろで手を組む彼は、鼻歌なんか口ずさんで楽しそうだ。
 すぐからかってくるし、放課後もあそこ寄って行こうとか、あれ食べたいとか振り回されっぱなしだけれど、何やかんやいつもその時間は楽しくて、実は彼は面倒見が良くて凄く優しいんだってこと、最近はちゃんと気づけるようになった。



 
 あの日、屋上で彼を見つけてよかった。


 
 「ねぇ、ジョンハンさぁ、あのスンチョル先輩たちが屋上に初めて来た日、あれ、ほんとはジョンハンが呼んでくれたんでしょ?」
 「え〜?なにそれ、知らないよ俺は」
 「…ありがとう、ジョンハナ」
 「ま、よくわかんないけど、どういたしまして」

 じゃあそのお礼は何してもらおっかな〜と言った彼は相変わらずで、結局その日も家まで送ってくれた彼はやっぱり優しかった。


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(プロフ) - クマ!さん» そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです…!!続きも楽しんで頂けるよう頑張ります!ありがとうございます🥰 (2022年9月29日 3時) (レス) id: 54815ccb82 (このIDを非表示/違反報告)
クマ!(プロフ) - このお話凄く好きです(๑˃̵ᴗ˂̵) 更新楽しみにしてます😆! (2022年9月28日 23時) (レス) @page28 id: d3bc43a704 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 凌さん» すみません、確認不足でした💦 ご指摘ありがとうございます!助かりました!! (2022年8月15日 10時) (レス) id: 54815ccb82 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お-リ-ふ-ラ外しましょう (2022年8月15日 8時) (レス) id: 10600dccf7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年8月14日 2時

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