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戻ってこいよ ページ24

木葉side




A「…木葉、ちょっと練習付き合って。」




今日の練習が一通り終わって自主練に差し掛かったとき、Aに話しかけられた






いつもは木兎か赤葦誘うくせに、何で俺?



そう思ったけど、いつもよりテンションが低めなAには、なんか言えなかった






木葉「おー…俺がトス上げればいい?」



A「…うん。」




俺がそう言うと、少し渋ってから頷いた







てか、久しぶりだなコイツとバレーすんの



そう思いながら、Aが俺にパスしたボールを高めに緩く上げてやる



すると、本当に一年で身につけたとは思えないほど綺麗で無駄のないフォームで飛ぶ





その小さな背で





バシン!!!






木葉「……流石、ユースは違うね〜。」





本当はそんなこと思ってない



ユースだからとかじゃない、コイツが努力で掴んだ実力だ




……ウイングスパイカーとして。







でもさ、




木葉「……俺、お前がセッター辞めた時、なんか裏切られた気がした。」




一年の時から、ずっとお前のトス打ってみてぇなって思ってて、



木兎がお前と仲良くなって、俺らの練習来るようになって



お前のトス初めて打った時のこと、絶対に忘れらんねぇんだよ







なのに、お前は勝手に後輩にセッターを譲った






木葉「自分勝手だと思ったよ。…ずっと、お前のトス好きだったのに。」




A「……うん、ありがとう。」






木葉「勝手にウィングスパイカー逃げ道にしやがって……勝手にセッター辞めやがって、とも思った。」





自分で言ってて苦しい



コイツは、逃げたわけじゃないって分かってるのに




あんなに練習してきて、ユース勝ち取った時も見てたのに





A「…うん。私も罪悪感ずっとあったんだ。」




“ ごめんね。” と、弱々しく言う






木葉「この…クソ後輩想い!! クソバレー馬鹿!! スパイカーでも才能あんのもムカつく…!!」





A「……何で木葉が泣くの…」





“ てか、それもう褒め言葉…” と、小さな声で言ったAの瞳からも涙が溢れ落ちたとき、



一年前より、良い顔してんなって思った




あの時から吹っ切れて、主将もやってユース行って


もう、コイツは苦しさから解放されるべきだよ





……だから、俺が言ってやるよ。





木葉「セッターに……戻ってこいよ、A。」
 

彼シャツならぬ、木葉シャツ→←二度目の挑戦



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設定タグ:ハイキュー , 赤葦京治 , 梟谷   
作品ジャンル:恋愛
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (9月15日 10時) (レス) @page47 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 二年ぶりに見たらめちゃくちゃヤバい。尊いなんてものじゃない…これは神だ (8月4日 5時) (レス) @page46 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 1話1話の内容が読み応え(濃くて)があって、読んでいると時間を忘れる作品でした!更新頑張ってください(ケラッ (2021年8月13日 0時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ(プロフ) - 続きを!!!!!! めっちゃ好きです!! (2021年5月30日 21時) (レス) id: fc15dafcd2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 凄く面白いですよ!シリアスと朝比奈ちゃんの無邪気なところの切り替えが、凄く好きです。更新、辞めないで欲しいです。 (2021年2月8日 18時) (レス) id: 4a6264c39b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りかこ x他1人 | 作成日時:2020年8月29日 19時

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