最強 ページ7
五条side
眠るAを見た時から、違和感はあった
そしてそれは、目隠しという弊害を取った六眼で見た情報により
確信へと変わった
「Aさ、夢の中でなにか見てるんじゃない?」
『え……、いや…』
「前に言ったよね、Aは順平の死ぬはずの未来を知っているって、その先を知らないとも」
『言いましたよ、でも、それとなんの関係が…』
「見たんでしょ、その先」
金の瞳が揺れる、動揺とともに呪力が揺らぐ
Aの瞳に宿った呪力が根付いて行く
きっと結合するのに時間はかからない、近いうちに、彼の瞳は僕の六眼のように
【視える瞳】へとなるだろう
「今君がみているのは未来とかかな、1度目…順平の死を改変する代償がAの元いた場所での死としたら、今回は何を縛りの代償にしたのかな?」
目を背けるAは眉をひそめて唇を噛む
その様からまだまだ子供っぽさが滲み出ている中、Aは口を開いた
『ボクが望んだのは記憶。でもそれは元々、順平を守るために望んだもの…だから…』
「順平に起こりうる危険性が未来の可能性として見えてるって訳ね、本当に熱烈だねぇ」
『言っとくけど後悔はしてないから』
「それは見たら分かるよ、でも…君はまだ子供で生徒、頼ることも覚えなきゃでしょ」
Aは優しい子だ、不器用で、順平にしか興味なさげにしてるのに
意外と色々なところに気を配っていて、周りから慕われる
マメで真面目、一言で言えば優等生
けれど外ズラが大人っぽいせいで感情の出し方が下手、そして自己解決ばかりを考える
似ている。
だから、間違えちゃいけない
教師として、この子の先生として
「Aの知る可能性がどんなものかは知らないけど、ひとつ忘れてない?僕はグッドルッキングガイの五条悟で、最強なんだよ?」
金色の瞳が、その時初めて僕を見た気がした
一瞬だけ、琥珀のように静かに灯火を揺らした瞳はすぐに伏せられて
Aは僕に背中を向ける
やっぱり、まだ時間をかけないとダメか…
そう思ったその時、少し震えた声が耳に届いた
『10月31日、渋谷。今はそれしか言えない』
それはきっと
AからのSOSだ
自分では抱えきれないものを
零してしまうものを
拾ってくれと
「十分だよ、あとは大人に任せなさい」
決してその声を無駄にしないように
僕は最強で在り続ける
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リン(プロフ) - 待ってます。 (2022年10月18日 20時) (レス) @page16 id: 432c239ec6 (このIDを非表示/違反報告)
網羅はじき(プロフ) - 何回読んでも最高です…本当に作者様に感謝!!全作品の中で1番大好きです!いつまでも更新待ってます!! (2022年3月23日 23時) (レス) @page16 id: 06abef15a4 (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - わぁぁ!!ありがとうございます(;_;)ほんと最高でした土下座。順平がただただ可愛かったです(*´`)これからも頑張ってください!! (2021年8月1日 15時) (レス) id: 8b372f39fb (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - めっちゃ待ってました!リクエストなのですが休日をただただのんびり過ごす2人をみたいです! (2021年7月21日 16時) (レス) id: 8b372f39fb (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - めちゃくちゃ面白いです!次の話を楽しみのして待ってます! (2021年6月7日 7時) (レス) id: decf762b40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年4月16日 20時