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弱体化デバフなんてぶっ飛ばせ!!!! ページ29

Noside


チク、タクと時計の針が動く音だけがリビングに響く中

ふと吉野凪は目を開く

欠伸とともに体を起こせば、時計の示す時間に慌てて

食器を片付けなきゃと言葉を零した


「ん?…なにこれ……」


ふと、彼女の視界の端に赤黒い物体が映る

拾い上げたそれは、禍々しいオーラを放つ指でであった


「指……?ジョークグッズとかって訳じゃなさそうだし…」


指を拾い上げ、まじまじと見遣る中凪の背後、どす黒い呪力が蠢いた

だが、呪力を持たぬ彼女は、それを視認すること出来ない

彼女がその存在に気づいたのは、部屋の扉が開かれたその時だった


『人様の家に変なもん置いていきやがって…あの野郎今度会ったらぶっ飛ばす…』

「Aくん?!こんな遅くに何して…」


凪が言い切る前に、現れたAは凪の腕を引いた

彼女の足元から、その足を食いちぎろうと蠢いていた呪霊は

獲物がいなくなったことに対して怒りを示すように声をあげる


『一応確認しますね、アレが見えますか?』

「…アレがどれかは分からないけど、なんと言うか、影みたいなのがあるのは分かるよ」


凪の言葉にAは顔を顰めた

Aの様子を見ていた凪は、ふと自身がいた場所に目を移すも

やはり何か明確なものが見えない事に息をつく

しかしAの様子から今の事態が普通では無いことを察したのか

覚悟を決めたようにして唇を噛む


「Aくんが言ってるもの、あたしには見えないけどさ…そんだけ焦ってまで来たんだから相当やばいんでしょ?」

『はい、恐らくボクが来なければ凪さんの命が脅かされるほどに』


Aはそう言って、凪の手から宿儺の指を抜き取った

とにかく凪さんは無事に避難させなきゃ行けない


『凪さん、今からボクが言う場所に…』


Aの言葉は事で途切れる、呪霊が暗闇を縫うようにして

その大きな口を開いたからだ

声で何かを示す間もないまま、呪力で片腕を最大限まで守り

天井から歯を剥いた呪霊の攻撃を受け止めた


『ぐ……ッ』

「Aくん?!」

『凪さん走って!河原の方に助けてくれる人がいるから!絶対に戻ってこないで!』

「でも…」

『お願いします…ボクに順平くんの大事な人を守らせてください…!』


歯型が着いたような腕から血を流し

痛みを堪えながら、笑みを凪に向ける

凪はAの言葉に、息を飲んだようにした後に玄関へと走った


『これで…ひとまず第1関門突破か…』

手札は揃えてデュエルスタンバイ!→←やらなきゃ行けない時はやらなきゃ行けないような脳筋思考



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紅丸(プロフ) - つなまよT2(旧ちょこばなな)さん» ひぇ、マジで来ていらっしゃるこんな駄作読みに来てくれてありがとぅぅぅ (2021年7月27日 23時) (レス) id: e4c9b10277 (このIDを非表示/違反報告)
つなまよT2(旧ちょこばなな)(プロフ) - ななちゃん好き!!!!こ○はだよ!! (2021年7月24日 21時) (レス) id: b8726aa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 好きです…←← (2021年5月5日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
おしゃけ - このような神作を作って下さってありがとうございます。愛してm(((すみません、きもかったす。 (2021年3月9日 22時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - フーパさん» ガチ勢だからこそ出来る至難の業ですね……() (2021年3月2日 4時) (レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年2月26日 20時

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