吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話【呪術廻戦】

これはある意味攻略成功って事で ページ22

時間はもう深夜と呼べる時間、残った唐揚げやおつまみを食べながら

酔いが回った凪さんと話す

賑やかな夜を暫く過ごしていれば、ふと順平が欠伸をこぼす


『順平眠いの？だったら無理しなくていいよ、明日だってあるし』

｢でも、片付けとか…｣

『はいはい、そーいうのは起きてる人に任せりゃいいの！綺麗なお肌が荒れちゃうよ！』


明らかに眠そうな彼にそういえば、順平は少し間を置いた後に

｢じゃあ、先に寝させてもらうね｣と言ってリビングを出ていく

食卓を挟んで凪さんと二人きりの空間、気まずいなんてことは無いが多少の緊張感はある


『凪さんはもうちょっと起きてますか？食器とかはボクが洗うので録り溜めのドラマとかみます？』

｢えぇ〜…ならお言葉に甘えてお皿洗いは任せちゃおっかな｣

『任せてください、これでも家庭科は5だったんですよボク』


少しドヤ顔を決めて見せれば凪さんはぶっと吹き出す

何か面白いことでも言ったのだろうか、ただ事実を伝えただけなのだが…

そんなことを考えながら空になった食器をシンクに運んでいれば

ふと凪さんがボクの名前を呼ぶ

振り返れば彼女は缶ビールをあおりながら、言葉を続けた


｢Aくんはさ、順平の事好きなの？｣

『え〜…それ聞いちゃいます？』

｢聞いちゃう聞いちゃう、やっぱ気になるよ母親として｣


酔いが回った時に見せるクシャッとした笑みは、順平によく似ている

さすが親子と言ったところだろうか


『好きですよ、友人としても、人としても、きっと恋愛的な意味でも』

｢へぇ〜、熱烈だねぇ｣

『逆にいいんですか？自分の息子に好意を寄せてる相手がこんな男で』


ボクの問いに少しの沈黙が流れる

けれどそれは否定の沈黙ではなく、次の言葉を待つための静かな時間だった


｢順平はさ、どうにも恵まれないんだよね。だからあの子が望むなら、アタシはなんだってしてあげたい｣

『…いいお母様ですね』

｢でしょ？…それと、初めてなの、あの子が自分から話してくれて、あの子から離れなかったのは…Aくんが初めて｣


凪さんは、綺麗な女性だ

容姿だけじゃなくて、内面まで


｢だからさ、順平の事…よろしくね｣

『…一生かけて守ってみせますよ』

｢キザすぎる！減点！｣

『うっそお？！』


心配しなくてもボクは、彼も、貴方も

必ず守りますよ


その言葉は、冷たい水と共に飲み込んだ

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