7音 ページ8
『!!
伏黒ッ!!』
「〜〜ッ!?」
術式発動
篠笛を奏でる。
呪霊の腕に痣が出来る。
頼む、効いてくれ。
『術式解放!』
バチィッッ
『〜ッぁ……!?!』
跳ね…返った!!
つまり、強い。
くっそ……
『しゃあねーな』
〈音痣術式・響漣〉
低音から高音を、波の様に繰り返す。
さざなみの様に、空気は振動し、呪霊の全身に痣が浮かぶ。
『術式、解放』
バチバチィッッ
強く、爆ぜた音がした。
「あッアぁ……ァ」
呪霊は小さく断末魔の叫びをあげ……消滅した。
『……伏黒』
生きてる、か?
「……おわ…ったのか?」
『あぁ』
「お前……凄えな」
伏黒はふらふらになりながら立ち上がる。
さて
『戻るか』
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翌日。
『はぁぁぁ……』
ベッドの上で、長いため息を吐いた。
体温計は“38.6℃”と表示されている。
昨日跳ね返ったからなぁ……
代償、か。
『うぅ……野薔薇にL◯NE送ろ』
A今日休む
すぐに既読がつき、返信が来る。
のばらどうしたのよ
A風邪ひいた
のばらはぁ!?
のばら分かったわ、伝えとく
のばらちゃんと休みなさいよ!放課後見舞いに行くから
Aありがとー
スマホを持った手をくたっとベッドに放る。
『頭痛え……』
そこで力尽き、私は眠りに落ちた。
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音痣術式
低音と高音を繰り返してより広い範囲に術式をかける
ある程度のテクニックと呪力量が必要
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作者名:しぐれ | 作成日時:2022年1月24日 21時