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見上げれば雲が空を覆っていて


薄暗い外に、揺らめくその炎





カチリ







機械的な音が響くが、変化は全くない。








ひんやりとした空気に、静まり返った部屋








こんなに大きいのに、そこにはまるで誰もないかのような。








すると








カチリ









また音がなる。









カチリ







カチリ








カチリ



カチリ


カチリ


カチ




カチ




カチ




カチ
カチ
カチ
カチ



カチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ!!!!!!









.









「やめなよA壊れちゃうよ」





「いやなんで電気つかねえんだよ」






暗い中照明のスイッチを繰り返し押すAをハルヒは嗜めるように言う。




いくら押しても点きはしない電機に、どうしたもんか。と二人は首をかしげる






「ブレーカーから落ちてるのかな」
「ああ…そうかもしれないね…むしろ落としてるのかも」




だってあの猫澤先輩の別荘なんだからねぇ




みなまで言わずとも頷けるその理論に、ハルヒとAは苦く笑う。


どうも否定できない。







しかし、ブレーカーが落ちたまま蝋燭で生活をする。というのは現代…しかも『金持ちの屋敷』までやることではないだろう。




「よし、勝手に上げに行こう」
「そうだね」




躊躇いなく廊下に出る。







「てかハルヒ、ワンピースなんて珍しいね」


並んだイトコを軽く見下ろしてAは少し声を弾ませる



「お父さんに荷物詰め替えられてたみたいでさ…」



対照にゲンナリしたようにハルヒは続ける




「こーゆーのって高いから、正直自分はやめてほしいんだけどね」
「えぇ、めちゃめちゃ似合ってるのに?」
「似合う似合わないじゃなくて、家計の問題として」
「ああ。なるほど」



相変わらずハルヒを着飾るのに躊躇いないなぁ涼二さんは〜




くつくつ笑うAにハルヒは笑い事ではない。という視線を上げた。




紺色の髪のイトコは相も変わらずどこか愉しげで






「Aは?大丈夫なの?」
「えー、ハルヒの方が痛そうだけ_」
「違うよ。家のこと」




それは愉しげな彼女の表情を変えるには十分な言葉だった

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ヒソク(プロフ) - 占ツクは普段あまり開かないんですがこの作品が好きすぎて定期的に見に来てます( ˘ω˘ ) (2020年8月5日 21時) (レス) id: 0e1031415e (このIDを非表示/違反報告)
れな - はやくみたい、明日もおねがいしやす (2020年4月18日 3時) (レス) id: ebfb4b5959 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ - 続き楽しみにしてますー!落ちとか気になってドキドキです! (2020年4月6日 5時) (レス) id: 71414e5053 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - おもしろくて一気読みしちゃいました!続きが気になって仕方ありません!誰オチになるのでしょうか…ワクワクドキドキ!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年4月1日 21時) (レス) id: 3d109989cb (このIDを非表示/違反報告)
ネジ - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張ってください! (2020年4月1日 5時) (レス) id: 71414e5053 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きゅういち | 作成日時:2020年3月6日 15時

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