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その笑顔を受け流しながらAは壁を背もたれに座る。
_______お茶入れを全てハルヒに任せちゃったけど、まあ、きっと許してくれる…よね
きっと…………。
なんて考えながら
Aは、はは、と遠くを見ながら______ホスト部の皆さんは早く帰ればいいのに。なんて思いながら_______目の前のアホな会話を聞き流す
そこで、
「お茶が入りましたよー」
お盆の上に人数分のカップ(湯飲み)を載せたハルヒが来る。
「あーりがーとー」
機嫌を伺う様に、Aがお礼を言ってみれば
「うん。Aもそんな壁の方にいないでこっちに来れば?」
特に変わらぬ表情でそんなことを言う。
次いで
「うんうん。Aちゃんもここにおいで〜?ハルちゃんとAちゃんからケーキ、選んでいいよー」
光邦がゆるゆるとそんな口調で、自分の隣を少し開けながらニパリと笑った。
そんな言葉にAは刹那戸惑った様に
「あ、はい」
なんて生返事をしたかと思えば、次の瞬間には、ぱっと表情を明るくして
「えぇ、いいんですか!?」
すとん、と光邦の横に躊躇い無く腰を下ろした。
それを見ながらハルヒも違う部分で『いいんですか?』と部員を疑う。
「どーせ僕らはそんなの食べなれて……」
という余計な茶々が入るが、もはや彼等のそんな言葉など聞きなれているので
「じゃあ…」
ハルヒはスルーしながら、コクン頷いて
「イチゴの……」
_______かわいい!!!!!!
「かわいいっっっ」
3人の心の声と、1人の声が同時に響いた瞬間である。
「Aちゃんはー?」
「えっ、と???」
光邦の言葉にAが首を傾げて、箱の中を見下ろせば
「うぁ」
ふっと頬が少し染まった様に見えた。
「んふふ。チョコのとー、オレンジのとー、タルトのとー、キャラメルのとー……」
光邦が一つずつ紹介するなかでAは視線を少しさ迷わせて
「光邦先輩は、どれがいいですかね?」
にこやかに、そう言った。
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ヒソク(プロフ) - 占ツクは普段あまり開かないんですがこの作品が好きすぎて定期的に見に来てます( ˘ω˘ ) (2020年8月5日 21時) (レス) id: 0e1031415e (このIDを非表示/違反報告)
れな - はやくみたい、明日もおねがいしやす (2020年4月18日 3時) (レス) id: ebfb4b5959 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ - 続き楽しみにしてますー!落ちとか気になってドキドキです! (2020年4月6日 5時) (レス) id: 71414e5053 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - おもしろくて一気読みしちゃいました!続きが気になって仕方ありません!誰オチになるのでしょうか…ワクワクドキドキ!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年4月1日 21時) (レス) id: 3d109989cb (このIDを非表示/違反報告)
ネジ - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張ってください! (2020年4月1日 5時) (レス) id: 71414e5053 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゅういち | 作成日時:2020年3月6日 15時