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ぶっすーーーー
と表情の暗いハルヒに
「はぁーあ」
と呆れた様なA
まさか裏で自分達の物が売り捌かれていたとは思いもよらず、そう息を吐き出すしかない。
そんな二人を囲い、ヅカ部のお嬢様方は慰めるように
「おかわいそうに……騙されてさぞやショックでしょう?」
「ねっ、あんな連中ポイっして、うちに来なさいよ」
「まあ待て雛菊。今日のところは乙女たちも動揺している」
特に何も言わず むくれるハルヒと、苦笑いを浮かべるAを紅緒は交互に見る。
そして、凛々しく微笑みながら
「今日答えを出せとは言わないさ。明日また伺うとするよ」
「あはは、それは…どうも?」
そんな気遣いにAは笑い返せば、やっと雛菊の拘束が解かれた。
「じゃあ、また明日ね」
「あはは」
「よい返事を期待しているよ」
そう言い残すと、彼女たちは満足したように
一方的に微笑み、扉の向こうへ去っていった。
パタン
閉じた扉の音が軽く響き、石蕗に軽く手を振っていたAが手を下ろすと
チラ_______ビクウッ
ハルヒは軽く後ろを向いて、その動作にホスト部が肩を震わせた(もちろん鏡夜とAを除いて)
しかし、気にした様子もなくそのままハルヒはノブに手を伸ばして
「……自分も今日はこれで失礼します。じゃあ」
___パタン___
扉の向こうへ消えていった。
後に残ったのはーーしんーーーという何とも言えぬ空気と
「んじゃあ私も帰ろーっと」
という、神妙な空気を切り裂いたAの声だった。
「「「まてまてまてまて!!!!」」」
鞄を持とうとしたAを環と双子は全力で引き留めた。
「えぇ、ハルヒは帰ったのに私は帰らせてくれないんですかー?」
理不尽だなー!というAの言葉に、馨が
「なんでこの状況で普通に帰ろうとすんだよ!」
「はぁ?なんでこの状況でここに留まろうと思うんだよ」
そう返すAの言葉は尤もで、そのまま続ける。
「だいたい、制服とか衣装とか借りてるから、ダメとは言わないけど…人の物
「違うんだよ!お前はなんか軽い感じだけど、さっきのハルヒ!!絶対怒ってたじゃん!!」
『さすが光君。やたらムカつく事言うし、私の言葉に対する『軽い』なんていう評価に、きっちりケチをつけてやりたいなぁ』と思ったAだったが、
光の言葉に、ん?と首を傾げた。
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ヒソク(プロフ) - 占ツクは普段あまり開かないんですがこの作品が好きすぎて定期的に見に来てます( ˘ω˘ ) (2020年8月5日 21時) (レス) id: 0e1031415e (このIDを非表示/違反報告)
れな - はやくみたい、明日もおねがいしやす (2020年4月18日 3時) (レス) id: ebfb4b5959 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ - 続き楽しみにしてますー!落ちとか気になってドキドキです! (2020年4月6日 5時) (レス) id: 71414e5053 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - おもしろくて一気読みしちゃいました!続きが気になって仕方ありません!誰オチになるのでしょうか…ワクワクドキドキ!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年4月1日 21時) (レス) id: 3d109989cb (このIDを非表示/違反報告)
ネジ - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張ってください! (2020年4月1日 5時) (レス) id: 71414e5053 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゅういち | 作成日時:2020年3月6日 15時