ハルヒの従姉も桜蘭生だってさ【２】 (ページ14)

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『只今より、一年生の身体検査を実施させて頂きます_______ 』

そんなアナウンスを聞き流しながら、Aは眠たそうに欠伸を噛み殺した。

______ねむい

思わず口から出かけたことばを飲み込みつつ、ハルヒ、光、馨の後ろを着いていく。

正直校舎が広すぎて何処が何かなんてロクに覚えちゃいないAなので、今から自分がどこに行くかすら分かっていなかった。

_____しかも、フォーメーションAだしなぁ

ぞろぞろ移動する生徒を見ながら、脳内を横切るのは『面倒だ』の一言に尽きた。

一番に眠たいし。と。

「桜蘭(ここ)の身体検査ってどんななのかな…」

また大袈裟なんじゃ？と怪訝そうにするハルヒに『その通りだよ』とAは言おうかどうか迷う。

けれど、ここで言うより見た方が確実に早いだろうし

「ハルヒ、小さからず大きからず桜蘭(ここ)の常識は大袈裟で、ズレてるから」

Aの言葉にハルヒは同感。と呟き

「「考えるのやめよう」」
揃った口調はやっぱり親戚であった。

.

.

.

「ほらやっぱり」
「、」

呆然としたのはA、言葉を失ったのはハルヒでありました。

東校舎の第一保健室。

扉を開けるとそこは

「「「「ようこそいらっしゃいまし」」」」

いたれりつくせりの『身体検査会場』でありました。

ごう、と頭を殴られたような衝撃が2人を襲う。

常陸院兄弟は早速身長の測定を行い、身長が去年より伸びた、と医者から褒められていて。

「…そんなすごいの？どこがどのように？」
冷ややかなハルヒと
「…長くなりそうだから、家帰って寝たーい」
投げたAは、金持ちとのギャップに悩まされる。