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2章が始まって早々ですが、ここは彼の『第三音楽室』＿＿＿
＿＿＿ではなく、第一調理室前でございます。
皆さんご存じのホスト部員が一体こんな所で何をしているのかと、申し上げるには___
「総じてキャラがぬるい!!!!!!!!!」
___現場を見てもらった方が早いものだと、思います。
高らかに掲げられた、その細く 綺麗に手入れされた指の先には、ホスト部部員がおりました。
ああ、勿論、鳳鏡夜を除いて。
シュルリとエプロンのリボンを解いて、淑女らしいとは言い難いのも気にせず、れんげ姫はがっつりと腕を組みます。
「あまりにも影が欠如していますわ！」
そう断じた彼女の姿は『マネージャー』というより
『監督』と称した方が分かりやすいのではないのではないでしょうか。
キラリ、と光る眼光に
キリッとした表情には
鏡夜の下へハートを飛ばしながら駆け寄る彼女の姿とは、かけ離れたものございました。
「乙女は美男の『トラウマ』に弱いもの!!
そんなバカみたいなノリだけでは飽きられるのも時間の問題！！！」
「っ、///」
バカみたいなノリ。という言葉に吹き出しかけたのは、言うまでもなくAでございます。
ですが気にした様子も______いえ、気にする間もなくれんげ監督は続けます。
「あなた方は鏡夜様のお店を潰す気ですの?!」
「お店」というワードにまた笑いそうになりながら、Aは少し感心しておりました。
ただの勘違いだけのお嬢様なのかと思ってたけれど、案外的を得た事を言うなぁ…。
そして、
美男のトラウマに弱い。というのは好みによるだろうけど、『バカみたいなノリ』というのはその通りだな。
なんて思ってしまっていて。
少し楽しそうなAでしたが、
彼等が相手をする令嬢にはあまり縁の無い
勢いのあるれんげ監督に押され
誰もそんなAの様子に気づかないのでした
＿＿＿＿＿＿楽しい御嬢さんだなぁ
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作者名：きゅういち | 作成日時：2020年1月28日 20時
