3話の氷漬け ページ4
「…A、よかったじゃな」
『…あぁ』
…豹牙は、もしかしたら、本当は怒っているのかもしれない。
実力も経験も、何もかも彼の方が上であって。この舞台に立ちたいと、思っていただろうから。
「呼ばれたものは前に出て整列!」
「…ほら、行って来いよ、A」
『…豹牙。…、行ってくる』
幼馴染に背中を押され、私は些か重い足取りで前に出て整列する。
…やはり雷門中の三人以外は、見たことも聞いたこともない。
「ご覧ください!これが日本が誇る新生イナズマジャパンです!」
……本当に、誇れるようなチームなのだろうか。と、思わず口から溢れそうになってしまったことは、言うまでもない。
*
「お前たちには、これより世界を目指してもらう事になる。分かっているな?」
「「「はい!」」」
「ではその力、ここで見せてもらおう…。これよりエキシビションマッチを行う!」
『!』
「これから…!?」
「試合開始は十分後だ」
…なんて無茶な話だろう。
そう思ったのは私だけではないらしく、みんなそれぞれ驚いたり、あるいは怯えているように見える人もいた。
*
「女子の更衣室はこっちよ」
『…ありがとうございます』
お礼を口にしてロッカーに手をかけ、ふっと溜め息を零したところで背後から私を呼ぶ声がした。
「ねえねえ、刹那さん」
『…?』
この人は確か…野咲さくら、だったか。
桜色の髪をした、いかにも名前らしく明るい印象だった。
「貴方、サッカーできる?」
『いや…、ほぼ初心者だ』
「私も〜…、サッカーなんてやったことないもん」
確かに彼女を見る限り、サッカーをやっているようには見えなかった。どちらかと言えば、水泳とか。そういうスポーツをしていそうに見える。
「貴方も?」
「ひっ……、う、うん…」
緑色の髪をしたこの子に関しては、運動が苦手そうだ。
…緊張からなのかぷるぷると震える姿は、まるでりすのよう。
「あっ、ねえ、Aって呼んでもいい?好葉も!」
「う、うん…」
『私も構わない』
「やった、じゃあよろしくね、好葉!A!」
こうしてみると二人は対照的で、だけど彼女の…さくらのおかげで、会話には困らない。
沈黙が続くよりは幾らかマシではあっても、
得体の知れない緊張は間違いなく、…私の後ろにも迫っている。
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天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» うん!でもコメント欄はチャット禁止らしいから(長い)こみゅ~のほう行くね! (2015年2月12日 19時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» わーい\(^o^)/嬉しい~。これからも頑張ろうね!なんか色々 (2015年2月12日 18時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» 私が忘れられてたら…とかは思ったよ(笑) (2015年2月2日 23時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» 覚えてるよ~(>.<)わー、でも安心 (2015年2月2日 22時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» パソコン…私のまわりはパソコンが壊れる人が多い!←私のせいなのか!まぁ、でもよかったですよ… (2015年2月2日 21時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2013年8月1日 13時