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「こ…こいつら虫じゃねーのか…何度でも再生しやがるなら…2度と立てなくなるまで徹底的に粉々にしてやらぁ!」

アリババがそうスライム(多分)を切ると、スライムは奇声を上げ、ドロドロと変形を始めた。


スライムがあらわれた。

スライムがあらわれた。

スライムがあらわれた。

スライムがしゅうごうをはじめた…

ムクッムクムクッ…


キングなスライムになった!!!消えろ!!!!


スライムが集合し、ウーゴくんほどの大きさになりやがった。燃やしたい、その体。消し去りたい、その液体。


轟音を轟かせながら床に大きな亀裂が入る。

あとちょっとで塵になってたな。


「ひィィ…冗談じゃねーよ!」


悲鳴上げるくらいなら逃げろ逃げろ。


「3度目だけどがんばろう、ウーゴくん!!」


スライムに対抗するようにウーゴくんが現われたが、体力多分持たないな。そろそろ限界だろうか…。


「いける!!これなら全然負けてねーぜ!」



強烈なパンチをスライムに仕掛けるウーゴくんに喜ぶアリババ。大きく肩で息をしているアラジンに気が付いてない。慣れとかの問題もあるだろうけどもうちょい周りに気を配った方がいいな。


ついに、ウーゴくんごと力尽き地面に膝をつくように倒れた。


「だ…大丈夫か!?アラジン!?」

「アラジン、もう力を使うのは止めておけ。最悪私がなんとかしてやるから」

「大丈夫だよ…ぜったい宝物庫まで行くんだから…もう奥の手を、使うっきゃないよね…!」


疲労困憊と言わんばかりの顔で何を言うか。頼っちまえば楽なのに。…まぁ、そういう馬鹿は嫌いじゃないんだけど。



アラジンが再び強く笛を吹くと、ウーゴくんの両手に光が宿った。


(あれ…?変な鳥みたいなのが集まって…そしてジンの手が…赤く輝き出したぞ!?)


アリババはその不思議な光景にパチクリと瞬きをする。
そしてウーゴくんは両手を大きく掲げた。






「いや〜…スゲーよな〜。地面に大穴開いちまったぜ。」


アリババはウーゴくんの強力な攻撃で空いた地面の穴に手を伸ばしそう呟いた。


「見ろよ。ネバネバの巨人はコゲちまった!」


穴の壁面についていたネバネバをつついて喜ぶのは構わねえけど、よく触れるなあ。


「こんなスゲー伎持ってるなんてよ〜。一時はどうなるかと思ったけど…お前が居ればどんな迷宮も攻略できる気がしてきたぜっ!」


気持ちは分からんでもないが、興奮しすぎだし頼りすぎー。この先どうなるのやら。

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作者名:ショボーン | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年7月30日 18時

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