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「しかしすげーよな〜ここ。こんなに立派な町なのに誰もいないなんてよ〜」
続かない会話。他に人がいないという所は変わらないのに、こうもしんとしているのはここが滅びた都市だからだろうか。
「フッフッフッ、俺はいいことを思いついたぞ。」
「え?なんだい?アリババくん。」
「?」
何故かアリババが突然笑い出した。どうしたコイツ…。
「ここを、アリババパークと名付けよう!なんせ、俺が一番に発見した街だからな!」
くだらねー上にクソ安直〜〜〜。
「いや…違うな。俺たち三人で見つけたんだから…アラジン・アリババ・アスタリアパークだな!俺が市町でお前が副市長だ!」
「キャーステキ!!」
「長え名前でしかもダセェぞ。ま、好きにしな」
この会話で空気が暖まった気がする。
「そうだアラジン。笛のことなら心配すんなよ。あの領主め、てめえで盗んだくせに俺のせいにしやがって。必ず取り返してやる!」
憤慨してんなー。
さっき歩きながらアラジンにあったことを一通り話したけど、友達を取られたと聞いて少し顔が曇っていた。
「大丈夫さ。この街のどこかに宝物庫があるはず。そこにいるジンの金属器がなんとかしてくれるよ!」
「なんたって同じジンなんだもんな!」
「うん!そうだね!」
「…きっと、その心配はいらないだろうけどな」
ポツリと呟いた事になんだなんだと聴かれたが流す。どーせファナリスがいるんだからあっちから来るに決まってるな。あの子は縛られてるし。
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