95時間目 ページ23
翌日の早朝、
いつも通り、私は教室に入ると、
教室の真ん中にポツンと、おそ松の姿が見えた。
相変わらずのフード被り、
『……………おはよ、』
お「………………………。」
相変わらずのシカト、
無視ですかそーですか。
『………あのさ、おそ松。』
お「……っ、」
『……言いたい事あんだけど。』
お「………」
何かを察知したのか、すぐさま彼は立ち上がり、
教室の戸口へと近づいて行った。
…………逃げる気だな。
先回りして彼の腕を掴めば、ブンッと振りほどかれる手、
『ちょ、待っ』
私が言い終わらないうちに、彼は廊下に飛び込み、走って行った。
『え、ちょ、おそ松ッッ!!』
静かな廊下内に響く2つの足音、
『ちょ、何で逃げんの!?』
息を切らせ、私は叫んだ。
もちろん、応答はない。
…………この野郎。
『おい"ッッ!!待てっつってんだろーが、クソ松!!』
『………ちょ、ねぇッ、おそ松ッッ!!
反応くらいしてくれても良いんじゃないの!?』
一切答えずに、加速し続けるおそ松。
ブチッ(怒)
『だぁかぁらぁーッ!!!
止まれって言ってんだろーが馬鹿おそ松ッッ!!!』
ダンッ、と足を踏み込み、
私は飛んだ。←
ふわっ、と体が浮き、私は彼の背中に飛びつき、
そのまま地面を転がった。
『…ぐッ、いっ…うわ。(汗)』
次に目を開いた時には、
床にへばり付いたおそ松の上に、私が馬乗りをしていた。
お「………ッ、ちょ、い"ッ」
『うるさい黙れ。』
ジタバタ暴れるおそ松を押さえつけ、
私は無理やり彼のフードを脱がせた。
これ、俗にいう、“床ドン”ってやつだよね。
お「………ッ、離ッ。」
ズボッとフードが脱げ、髪グッシャグシャ、
汗ダラッダラのおそ松の顔が露わになった。
一瞬、目が合ったと思えば、プイッと目をそらし、再び暴れだした。
『……ッ、おそ松ッ。』
お「………ッ、」
『ちゃんと目を見なさい!!おそ松ッ!!』
お「……………。」
ふにっ、と彼の両頬を掴み、無理やりこっちを向かせた。
『………はぁっ、……一言だけ、一言だけ言わせて。』
お「………………。」
『…今日の放課後、屋上来て。』
お「………は?」
『………返事、返すから。』
お「………っ。」
決戦は今日の放課後、
今日、この時間にケリをつける。
−−−−−−−−−−−−
うふ、うふふふふ。
by作者
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江口 - 久しぶりにこの小説を見たくなりました。何回みても面白い! (2020年2月6日 21時) (レス) id: 7c8d8329cb (このIDを非表示/違反報告)
松野まな松(プロフ) - ……(T^T)めっちゃ泣いた…(T^T) (2017年8月19日 12時) (レス) id: 4f26165132 (このIDを非表示/違反報告)
しいな(プロフ) - めっちゃ良かったです!!!何回も叫びそうになりました!続編書いてくれたら嬉しいです!! (2017年7月26日 16時) (レス) id: 23131a31c1 (このIDを非表示/違反報告)
美琴(プロフ) - ふぉっふぉっふぉ 青春ですなぁ… 素敵な作品ありがとうございます! とても面白かったです! 番外編らしきものがあるらしいので見てみます…!! いやぁ きゅんきゅんさせていただきましたw これからも応援してます! 頑張ってくださいね!! (2017年7月25日 21時) (レス) id: a69ad08b2e (このIDを非表示/違反報告)
パーカー松 - ふおおおおおおおお!完結おめでとうございます!続きも頑張ってください!更新待ってます! (2017年7月13日 20時) (レス) id: e73a6a825a (このIDを非表示/違反報告)
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