【utit】坂田さん、私、坂田家なんですが、すみません。今日、死にますね【tnrnskt.】

死ぬまで残り３分 ページ28

にぃちゃんが行った方を行ってみたが、姿が見えず見つからない。
１、２分して追いかけたからそこまで遠くには行っていないとは思ったのだが･･･
もしかしたら、どこかの建物の中に入ってしまったのかもしれない。

『っ･･･』

僕はキョロキョロと辺りを見回す。
にぃちゃん、どこ行ったん？
あのとき、迷わず早くにぃちゃんのことを追いかければ良かったと過去の自分を恨んだ。
僕は立ち止まり息を整える。
手の甲で頬に伝った汗を拭った。
そのときそういえば、と思った。

【･･････一番酷かったのが高校だったんです】

『そうだ･･････高梨高校』

にぃちゃんが高校が１番酷かったって言っていたことを思い出した。
その高校が高梨高校というので確定したわけではないけど、高梨高校を集合場所に選んだということは高梨高校という可能性が高いだろう。
もし高梨高校がその高校だとしたら、死に場所もそこにするのかもしれない。
１番酷かったなら、そこで解消したいと僕ならば願う。
それならばにぃちゃんが行ったところも･･･
そこまで考えて高梨高校へと向かった。
まだ死なないで･･･
僕が、自分のことを許せなくなってしまう。

『絶対･･･助ける･･･例え･･･僕が弱くても･･･』

お願いだから、僕のお願い聞いてよ･･･
神様･･･

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