14 ページ15
*
連絡先をゲットした。
すぐにラインのお気に入り上部に「実弥」の字とおはぎのアイコンが映し出される。おはぎが好きなのかな、そのアイコンを見て頬を緩めた。
結婚式の帰り道、両親の車の中で実弥さんにラインを送るため文章の消したり打ち込んだりを繰り返していた。これは不自然?これは馬鹿っぽい?と見極めながらやっていると、私より先に実弥さんからメッセージが届く。
内容は「学校での玄弥を教えてくれてありがとうな」だった。そんなことないですと絵文字を添えて返信をする。また会えないかなと思っていれば、匡近くんから写真付きのメッセージが届いた。
まだ実弥さんと一緒にいるようで、彼を隠し撮りしたものだった。ありがとう!と感激してスタンプを連打する。その写真を眺めていると、「なんだか楽しそうねぇ」とお母さんがミラー越しに私を見つめていた。
「もしかしてさっきの人?」
「………うん」
「好きなの?」
お母さんを数秒見つめた後、スマホに視線を戻した。
匡近くんが送ってくれた写真を見て、「……好きになっちゃった」と呟く。お母さんの隣で運転をしているお父さんが死んだような目をしていたが気にしないでおこう。
優しそうな人だったわねと彼のことを話したお母さんに、「笑うと素敵な人なんだよ」と付け加える。あの笑った顔をまた見たい。どうやったら見せてくれるんだろうか。
実弥さんとのトークラインを開き、「また交番に会いに行っていいですか?」と送ると暫くして「用もねぇのに来るな」と即断られた。ひぇっと涙ぐむ。ピコピコとラインの通知音にトーク画面を見た。
【交番には困った時にしか来るな】
【どうしてもって言うんなら、今度飯行くか?】
二通送られてきたメッセージに私は車の中で「やった!!!」と大声を上げた。行く!行きたい!!と返信をして、気づく。年上の実弥さんに対して、タメ口を開いてしまった。
改めて「行きたいです!」と送り返す。
「はしゃぎすぎ」とすぐに返ってきたその言葉を見て、私は初めて改めて気づいた。この人に、恋をしているんだと。
.
ーーー友達のお兄さんに恋をした。
.
288人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青子(プロフ) - もう、切なくて胸が痛いです…更新楽しみにしています!!よろしくお願いします!! (2021年1月24日 9時) (レス) id: 32fb39756e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めーこさん» コメントありがとうございます!そうだったんですね、、出してからちょっとしたころに勝手に消えちゃって再上げしたんです、、また出会ってくれてありがとうございます、、まだ続く予定なので最後までご愛読お願いします! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 菜一郎さん» コメントありがとうございます!映画館のくだり〜!ありがとうございます!!キュンとくるようなエピソードこれからも入れるよう試行錯誤練ってみます!! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - *カフェオレさん» コメントありがとうございます!単純なのでそう言ってもらえてうれしいです、私も好きです!! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
めーこ(プロフ) - 初めまして!初コメです!以前読んでて突然消えてからずーーーーっと気になっててまた出会えたことに感謝感激雨あられです!更新頑張ってください!陰ながら応援してます!! (2021年1月23日 22時) (レス) id: 2c11b94916 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2021年1月14日 18時