抱 き し め て 【神威】

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「絶対に私かこいつから離れないでよ！」






「わかってるって」






「こいつってひどくない？」






「何かあったら叫ぶ、いい？！」




「はーい」





最悪なことに
琥珀の初星潰しとなった今日





弟に念入りに注意事項を述べた






隣にいる神威と距離をあけ
右隣にいる阿伏兎をにらみ





「おい、おじさんを睨むな」




「これで何かあったら私死ぬから」




「死んじゃダメだヨ」

「お前にいってねーよ」






私を怒らせた身でよく
私の隣に立てるな







「私の半径1mに近寄らなで」





「………」





「ね、姉ちゃん！」







神威と私と琥珀








三人で行動する中
私は先頭に立って歩いていた








「ねえA、どうしたら
許してくれる？」





「…………」





「A」







突然腕を掴まれた私は
むすっと不機嫌のまま後ろを振り返った







目を見開く私に
神威ははてなマークを浮かべ
彼も後ろを振り向いた







「琥珀？！」




そこにはいるはずの
琥珀が見当たらなかった。







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