抱 き し め て 【神威】

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「くそっ！！」






見失ってしまった
一人になり、あたりを見渡す






どこにいる？上？右、左？前？……それとも…







「誰探しているんだ？」





「！！」





「……俺か？」





「ぎゃぁ"ッ！」






ザシュッという音とともに背中を斬られた






チャイナ服の背中が赤く染まる


その場に倒れた私はそいつを睨みつけた








「く、黒兎……あんたは私が殺すッ…」






「ふっ……できれば、の話だがな……」







「潤……潤くんの仇は……私が取る…っ」






「眠ってろ」







足を振り上げる黒兎






やられると思ったとき、「A！」と神威の声が聞こえた









「お前、何やってるんだヨ。誰だ一体」





「くくっ……いつかわかる」







そういって踵を返す黒兎








ダメ……今逃したら……また…！


潤くんの……








「……待てッ！黒兎ーーーーッ!!!」






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