【◇】好き×嫌い

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「ただいまー！」




お父さんと家に帰り着き、玄関に元気よく入った。今、私めっちゃ機嫌いい。




「A、ご飯はー？」

「食べてきた！」

「お風呂湧いてるわよー」

「はーい」





走って階段を登り自分の部屋に。部屋に入って鞄をその辺に置くと勢いよくベッドにダイブした。





『好きだよ』




ベッドの上で足をバタバタとさせる。溢れ出す想い。少しそんな想いに浸ってからお風呂に入って、就寝する。




布団の中に入って少し。まだ成宮くんの言葉が頭の中で反響し、一人で顔が赤くなっている。さっき、お姉ちゃんに会った時「いいことあった♡？」って聞かれたけど、秘密にしておいた。……またうるさくなられるのも困るしね。




「夢みたい…」




そっと目を閉じ、そんなことを思う。

……あれ？待て待て。夢？これってまさか夢かも。





「……っ！！」





ガバッと起き上がり、頬をつねってみる。いひゃい(痛い)。……でも、アレだ。夢の中でつねっても痛いってことあるかもしれない。






「……夢なの？」





いやいや、違うよね。……いや、やっぱり夢？ぐるぐると一人で悩んでいると、眠れなくなってしまった。そのまま、朝を迎えてしまう始末。








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「……A、あんたどうしたの」

「寝不足」

「なになにー？恋のお悩み？」

「お姉ちゃん、うるさい」





朝ごはんを食べるときにお姉ちゃんにあれこれ言われ、お母さんもどこか興味津々で。





………早く学校行って寝よ…。







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