愛 の 行 方 【神威】

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神威side

.





廊下の向こう
美琴が阿伏兎と一緒に角から
顔を出す





めんどくさそうな阿伏兎の顔



ぱぁっと笑顔の可愛らしい我が娘







「神威、私が眠ってたときいつも
そばにいてくれてありがとう」


「え、気づいてたの？」


「うん、今も昔も変わんないね
私が倒れたときだっていつも
あなたがそばにいてくれた


…そうでしょ？」


「ははっ、やっぱAには
敵わないなァ」






横髪を手で退かし
Aの頬に触れる






温かい







向こうにいる美琴と目が合う






「…わっ…！」





もう一度、Aを抱きしめ
彼女に見えないように

美琴に小さく口パクを送る






「(静かに、ネ？)」







伝わったらしい美琴の口から
うん！と。








離れAはやはり顔を
赤くしており、
その顔がなによりそそる






.







「A、愛してる」


「言わなくたって感じてるよ

私も、愛してるよ神威」








Aの口に口づけをする
なんどもなんども
存在を確かめるように
角度を変えて







「きゃー！ママとパパがちゅーしてるー！」






廊下の向こうから美琴が
大声で言ってくる





俺たちのところに走ってきて
俺に飛び乗って








「美琴もママとパパ愛してる！」







.







愛の行方







.






俺の愛は

愛するAと愛する美琴
二人の心にあるンだ






完.

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