愛 の 行 方 【神威】

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ポタポタ落ちる赤い血





「……ぅ"ぅ………パパぁっ…」


「よかった……美琴…」


「…ひっく………手から血、血がでてる…っ」






間一髪
美琴には当たらず
俺の手のひらに突き刺さった刃物






美琴がたくさん涙を流して
俺の手を心配してくる






よしよしと撫ぜてから阿伏兎に
美琴を任せた







「美琴、目ぇ瞑ってて」


「う、うん」


「5秒数えててネ」


「うん、わかった…！」





美琴が
いーち、にーぃ…
と数え出す





俺は暁に近づくと腕をあげた








「俺だって、黙っちゃいねーって
いったよネ？

悪いけど、ダメみたいだネ」


「…………、ッ！」








腕を振り下ろした









「………しーぃ、ご！
もう目ぇ開けていいー？」


「いいヨ」


「パパぁ、お手て大丈夫？」


「うん、夜兎だからネ
すぐ治るよ」






あっそうだ！
と言って美琴は服の中から
絆創膏を取り出した




それを俺の手にぺたっと貼り付ける
小さいけど、美琴がはってくれたから
大きく感じるよ






「………早くママのとこ帰ろう…？」


「そうだネ
阿伏兎、帰るヨ」


「あぁ」


「お家帰ったらママ起きてるといいね」


「そうだね」







足に抱きついて俺を見上げる美琴





美琴を抱きかかえて
俺たちは






戦艦に戻った






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