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「なんでいつも一緒に行動してるの?」

「てめぇがついてきてんだろーが」

「……………」



私が右に曲がれば、イザナは腕を掴み左の方へと歩いていく。制服のまま学校をサボり、横浜を彷徨いているのはさすがにまずいから私服で外に出かければ、イザナも当然の如く着いてきた。



「おっ、大将とAちゃん」

「三つ編み……とメガネ」



二人いつも一緒に行動してる。
三つ編みは笑いながら「灰谷蘭な、こっちは竜胆」と名前を教えてくれた。花の名前に負けず美男子だなと感心しつつ、ペコリと頭を下げる。



「イザナ、私用事あるから二人とどこか行ってきたら?」

「お前一人になると死に急ぐだろうが」

「別に暫くは死ぬつもりないから」



私のことなんだと思ってんだよ。
そりゃあ一度イザナの前で死のうとしていたからって何度も死のうとしたりしない。それに、イザナが死ぬなって言ってくれたから。



「大将はAちゃんと一緒がいいんだよな〜?」

「……は、」



チラリとイザナを見やると、彼は何言ってんだコイツと言うように蘭くんを見ていた。「下.僕が王に仕えるのは当たり前だろ」と言っているが、蘭くんの挑発は止まらず。挙句の果てには殴られていた。可哀想に。


中華行かねぇ?と竜胆くんの言葉に、イザナは即答して横浜中華街の方へと歩みを進めた。三人の後ろを一人ポツポツと歩いていると誰かに手を掴まれ振り返る。そこには息を切らしたレイの姿。


私の名前を呼ぼうとした彼にシッと合図する。イザナに見つからないうちにレイを路地裏まで連れて行った。これでバレたら後でイザナに殺されそう。特にれいが。



「なんでここだってわかったの」

「たまたま見かけたんだよ」

「………………、もうレイと一緒にいたくない。私が拳振るわれるのがどれだけ嫌か一番知ってたはずでしょ」

「……………」



お父さんから受けいたそれのこと、唯一知っていたのは彼だけだった。けど、と呟いて私は頭を下げて謝った。今まで自分が彼にしてきたこと。好きでもないのに貢いでもらって、好きでもないのに抱かれて、好きでもないのに利用していたこと。


そうすれば、レイは壁に私を押し付けて「お前、黒川イザナと再会してから変わったよな」とあの時と同じ瞳を向けた。




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設定タグ:東京リベンジャーズ , 黒川イザナ , 天竺   
作品ジャンル:アニメ
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頭ン中お花畑(プロフ) - とっても甘々で最高でした。ニマニマが止まらないし、本当に胸がキュンキュンするーっ! 最高のイザナ夢をありがとうございました。寿命が伸びた気がします (1月7日 23時) (レス) id: 67d18bea8c (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - 天竺編10月始まる楽しみ今からイザナ見るの待ちきれらない (6月21日 0時) (レス) id: 67f766a775 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - イザナの名言天竺編で見れるの楽しみです。 (6月12日 1時) (レス) id: 67f766a775 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - ↓ごめんなさい 間違えました (5月15日 22時) (レス) id: c0d0824301 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - あ (5月15日 22時) (レス) id: c0d0824301 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2022年11月13日 16時

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