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黄昏、二週目。 ページ3

その刹那、


リードに重い衝撃。


ドスン


何かが通り過ぎた。


見知った鉄の塊が目の前を通り過ぎた。


二人は固く目をつぶった。


何が起きた?


「きゃいんッ」


声が聞こえた気がした。


目を開けて、イフリートを見た。


はずだった。


その子は、どこにもいなくて。


その場所には、千切れたリードと


赤い何かで染められた道路があるのみだった。


どこ行ったの?

そう思っても声は聞こえない。

zm「いふりーと」

口に出しても、返事は、返ってこない。

辺りを見渡すと、何かにあたって、受け止めきれなかったかのような、

ひしゃげたガードレールが一つ。


イフリートは、いない。


ショッピは、恐る恐る、そこから崖下を覗く。

そこには、木と林が広がるだけ。


イフリートは、いない。

いない、いないはずだ。


zm「…帰ろ、や」

くっついた様に喋りにくい口を、弱弱しく動かして、言葉を絞り出す。

shp「…はい」

何が起こったのか、分からなかった。

今はただ、安心できる家に、兄に、会いたかった。

いつもの重さのないリードを引きずって。

震える足を、止まる足を、一生懸命動かして。

ただ早く、兄の待つ家に帰りたい、その一心で、歩く。

戻って、振り返ってしまったら、

自分のそうだと信じている何かが崩れそうで、怖くて。

二人の間に会話が流れることもなく、足早に帰途についた。

逢魔時、三週目。→←黄昏、一週目。


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今日の我々だ

オスマン(JKな外交官)


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ミルクティーsサイズ(プロフ) - 凄い面白かったです!!最新頑張ってください!! (2019年8月17日 14時) (レス) id: 758159dbb8 (このIDを非表示/違反報告)
star - めっちゃ面白いです!続きが気になります!更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月5日 18時) (レス) id: 93c3e87d62 (このIDを非表示/違反報告)
使徒猫(プロフ) - 妖月 零さん» コメントありがとうございます!自己満足の作品ではあったのですが、好き、と思ってくださってよかったです。死ぬほどマイペースですが、ぜひこれからも閲覧してくださると嬉しいです! (2019年7月23日 23時) (レス) id: 4fe6cd50a1 (このIDを非表示/違反報告)
妖月 零(プロフ) - 夜廻さっきまで見てましたwwwすごく好きなので、自分のペースで頑張ってください! (2019年7月10日 1時) (レス) id: f64de88fda (このIDを非表示/違反報告)
白砂(プロフ) - 大丈夫ですよ!いろいろと大変だと思いますが更新頑張ってください!応援しています!! (2019年7月3日 21時) (レス) id: 30dece3efd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:使徒猫 | 作成日時:2019年3月4日 22時

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