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逢魔時、五週目。 ページ6

さっきの影のこともあり、心細くなった二人は、手をつないで歩く。

何回かまた、影に出会うことは合っても、

急いで走って逃げれば、もう追いつかれることはない。

そう覚えた。

昼に合う皆の代わりに闊歩する影たちは、なぜ追いかけてくるのだろう。

…分からないけれど。


どこにいけばいいだろう、と考えていた二人の前に、とある場所が見えてくる。

それは、危ないからできるだけ行かないように言われている空き地。

でも、兄たちは、たまに友人といるらしい。


内緒で連れて行ってもらったこともあった。イフリートと一緒に。

だから、兄と、イフリートがいるんじゃないかって、

淡い期待を持つ。


中の様子を伺いつつ、体を滑り込ませると、兄が、いた。

懐中電灯を持って、辺りを照らしながら、探している。


zm「グル兄」

shp「トン兄さん」


一番上の、頼れる二人が、イフリートを探していた。

gr「うぉあ!…なんだゾムか…」

tn「あれ、ショッピくん?どうしたん、俺らを探しにきたん?」

zm「おん…」

ゾムはか細い声で返事をして、ショッピは小さく頷く。


gr「ちょっとこっち来い。」

グルッペンが二人を手招きして呼ぶ。

草むらの近くまで二人を連れて行くと、トントンが言う。

tn「この草むらに隠れとるんや。何が聞こえても、出たらあかん。見てもあかんからな。
  …絶対やで。」

いつもの諭すような言い方と違って、命令するような、厳しい声で。

zm「なんで?こんな変なんやから、帰ろうや…」

gr「大丈夫だ。きっと帰ってくるから。何も聞こえなくなったら、まっすぐ家へ帰るんだゾ。」

何度もそういわれて、しぶしぶ、二人は従うしかなかった。

言われた通り、草むらに隠れ、目をつぶった。


ガサゴソ、と袋の音。

どうして袋?

ジタバタ、と暴れる音。

嫌な予感がよぎる。

バサバサ、と入れる音。

止めて、と言いたかった。

シュウシュウと、何かを引きずっていく音。

声は、出なかった。


shp「グル、兄さん?トン兄さ、ん?」

問いかけても、何も声は返ってこない。

ただ、虫の声が辺りに響くだけ。


見つけたはずの兄たちは、またそこから忽然と消えていた。

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ミルクティーsサイズ(プロフ) - 凄い面白かったです!!最新頑張ってください!! (2019年8月17日 14時) (レス) id: 758159dbb8 (このIDを非表示/違反報告)
star - めっちゃ面白いです!続きが気になります!更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月5日 18時) (レス) id: 93c3e87d62 (このIDを非表示/違反報告)
使徒猫(プロフ) - 妖月 零さん» コメントありがとうございます!自己満足の作品ではあったのですが、好き、と思ってくださってよかったです。死ぬほどマイペースですが、ぜひこれからも閲覧してくださると嬉しいです! (2019年7月23日 23時) (レス) id: 4fe6cd50a1 (このIDを非表示/違反報告)
妖月 零(プロフ) - 夜廻さっきまで見てましたwwwすごく好きなので、自分のペースで頑張ってください! (2019年7月10日 1時) (レス) id: f64de88fda (このIDを非表示/違反報告)
白砂(プロフ) - 大丈夫ですよ!いろいろと大変だと思いますが更新頑張ってください!応援しています!! (2019年7月3日 21時) (レス) id: 30dece3efd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:使徒猫 | 作成日時:2019年3月4日 22時

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