検索窓
今日:6 hit、昨日:12 hit、合計:6,307 hit

第二章 9と3/4番線の旅 ページ7

Aはそこら中を歩き回りながら、開いているコンパートメントを探した。
その姿を皆が驚いたような目で見つめていた。

「赤毛ってことはウィーズリー家よね?」
「ウィーズリー家にあんな可愛い子いるの?」
「バカ言え。ウィーズリー家にあそこまで可愛い子はいるわけ無いだろう。」

ウィーズリー家に失礼だな。と、思いながらも歩いていた。

歩いていると、だんだん不満が上がってきた。
末っ子のジニーはとっても可愛いし、ビルやチャーリーは魅力的な人達だし、何と言っても優しい。それ以外は何とも言えないけど…。
おじさんおばさんも素敵な人だし。………

気持ちが収り、一息つくと、皆がAを見つめているのに気づいた。
そして、噂している。
何て言っているのかは分からない。
けれど……。皆の目が怖い。

Aは今すぐにコンパートメントに逃げ込みたいと思ったが、どこも開いていなくて、走って探し回った。

それでもどこも開いていない。
皆の視線はまだAに言っていた。

Aにとって、視線はこの世で一番怖いものだった。他にも怖いものは沢山ある。噂。いじめ。けれど、一番怖いのは目。視線だった。

(どうして私をみるの?そんな目でみないでよ。何を言っているの?)

別に、人からいいように見られたいわけでは無かった。だが、物心ついたときから誰かに何かを、自分の事を噂されたり、馬鹿にされたり、人の目が気になって仕方なかった。

それが嫌で嫌で、何時も知らない人とは関わらなかったし、関われなかった。
ホグワーツでもきっと友達なんかできない。

内気で弱虫で、唯一の取り柄は勉強や運動だけだった。
そんな自分が苦痛だった。

ここから逃げ出したい。

今すぐにでも。

走って走って、やっとの事で人がいないコンパートメントを見つけた。
そのコンパートメントに入ると、ドアで見えなかったのか、それとも、Aの気がどうかしていたのか、人がいた。

それも、ハリー・ポッター。

ご有名でちやほやされているハリー・ポッターと一緒のコンパートメントに入らなくてはいけないのか?でも、他はどこも開いていない。

Aはその判断のあと、口を懸命に開いた。

「あ…の…。そこ……座っても…いいかな…?、、」

ろくに相手も見ていない、それに途切れ途切れで声も小さくて、聞こえていたかもわからない。

けれど………

「いいよ。」

その言葉が耳に入ってきた。

・1→←・4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (11 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
14人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ましら(プロフ) - いきなりすみません。少し前、イベントに参加してもらった者です。元春夏秋冬姫です。おぼえていますでしょうか?諸事情により、イベントを消すこととなってしまいました。大丈夫でしょうか? (2017年2月13日 17時) (レス) id: 512c5a6245 (このIDを非表示/違反報告)
ましら(プロフ) - 紅のバングラデシュさん» そう言っていただけて嬉しいです (2016年11月20日 15時) (レス) id: 512c5a6245 (このIDを非表示/違反報告)
紅のバングラデシュ - ましらさん» アドバイスありがとうございました。自分でも気づかないようないいところ、悪いところを言っていただけるのは、中々無い機会ですので、あひがたいです。こちらこそ、ありがとうございました! (2016年11月20日 14時) (レス) id: ea97666007 (このIDを非表示/違反報告)
ましら(プロフ) - 最後に。長文連投失礼いたしました。こみゅとかでやった方が良いのかもしれません、こういうのは・・・(今更ですが)このアドバイスは、あくまで個人の感想なので、頭の隅にちょこんと入れていただけば、凄く嬉しいです、光栄です。イベント参加ありがとうございました! (2016年11月20日 13時) (レス) id: 512c5a6245 (このIDを非表示/違反報告)
ましら(プロフ) - また、たまに文章がリズムよくいっていないときがありました。少し見直すと、それも減ると思います。あと、あまり文章には関係が無いのですが、名前変換をカタカナでする、というのを、書いた方が良いと思います。ハリポタなので、わかると思いますが、一応・・・ (2016年11月20日 13時) (レス) id: 512c5a6245 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅のバングラデシュ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年11月18日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。