9話 ページ10
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？「きゃぁぁッ?!」
女性の叫び声に嫌でも頭が覚醒する。
体を起こして辺りを見渡すと
幼なじみが顔を真っ青にしてこちらを指さしていた。
ダンデ「ソニア！おはよう！ん？なんで部屋に？」
ソニア「いやぁ！ケダモノっ！」
ダンデ「ソニア?!」
ソニア「破廉恥!!!」
いつになく慌てた様子のソニアは俺の声を聞く素振りもなく。
どうしたものかと隣を見るが、
Aはこんな状況でもぐっすり寝ている。
ソニア「女の子と同じベッドで寝るなんてッ！」
ダンデ「あぁ、Aはソファで寝ると頑なだったが、
体を痛めるだろうと思って」
ソニア「はっ！まさか、彼女?!恋人が出来たのね?!」
ダンデ「落ち着いてくれソニア」
『ばきゅぁ』
ボールの中から見守ってくれていたらしい、
リザードンが呆れた様子で外に出てきた。
ソニアの肩に手を置くと、ようやく彼女の動きが止まる。
さすがに起こしてしまったかと思ったが、
Aはタマゴを抱きしめたまま眠っていた。
ダンデ「彼女はA。数年前からの友人だ。
恋人ではない」
ソニア「恋人でもない女性と一夜を…？」
ダンデ「彼女は野宿暮らしなんだ。
昨日の夜いろいろあって、今回は俺の家に連れてきた」
ソニア「なるほど…？何はともあれ、ダンデくん。
チャンピオンなんだから変に注目されないといいけどね…」
ダンデ「それで、君は？何か用があったんだろ？」
ソニア「あぁうん。おばあさまから資料を届けに来たの。
ついでに宝物庫に入る許可が欲しくて」
ダンデ「それなら俺じゃなくてキバナじゃないか？」
ソニア「ダンデくん仲良いじゃん！」
「きばなくん…？」
不意にその時、小さくベッドが軋んだ。
夢の国にいたAがようやく目を覚ましたらしい。
大きく口を開けてあくびをし、一拍空けてソニアに気づく。
「わぁぁッ?!だ、ダンデくんの彼女さんッ?!
ち、ちが、これはその、何も無くてッ！」
ダンデ「A、彼女はソニアだ。俺の幼なじみ」
「あう…なるほど…」
ソニア「ダンデくんが相当マイペースなのだと分かったわ…」
2人して慌てるのは何故なのだろう。
今度キバナに聞いてみるか。
ソニア「ダンデくん、服まで貸してあげたんだ！やっさしい！」
「え？！なんで私、服……ッ？！」
ソニア「は？」
ダンデ「寝てる時寒がってたから俺の寝間着を着せてやったんだ」
ソニア「恐ろしい男…」
ダンデ「？」
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作者名：曙ぼあ | 作成日時：2023年9月11日 21時
