3話 ページ4
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結局、ホップとダンデさんがやってきた頃には
もうお日様が山の向こうへ隠れようとする頃になってしまった。
満足感に満たされたヌメルゴンたちが
お互い寄り添ってお昼寝している。
ホップ「もぉ〜アニキが勝手に歩くから!」
ダンデ「すまないホップ!気づいたら森の中だった!」
「どういう状況」
ユウリ「二人の分のカレー、一応残してあるよ。温める?」
ホップ「ほんとうか!Aさんのカレー嬉しいぞ!」
ダンデ「貰ってばかりでは悪いな、よし!
木の実でも取ってくる!」
キバナ「ストップ」
みんなのやり取りを呆れた様子で見守るAちゃんは
「困っちゃうよねぇ」なんてアイコンタクトしてくれる。
私と背は余り変わらないのに、
時々「大人びた女性の顔」をするのでドキマギしてしまった。
「ユウリちゃんは次、バウタウンに行くんだっけ」
ユウリ「そう、水タイプのルリナさん!」
「ほぇ〜あんま私詳しくないけど、強いんでしょ?」
ユウリ「強くてかっこいいよ!すごくスタイル良くて美人だし!」
キバナ「Aの正反対ってワケ!」
遠くから悪い顔をして笑うキバナさん。
Aちゃんは3言ほど文句を言って
あっかんべーをかました。
そんなやり取りを見守っていたダンデさんが
「こら、いじめるんじゃないぜ」とキバナさんを庇うように立つ。
「なんでよ!今庇うのは私じゃない?!」
ダンデ「えっ、そうなのか?」
キバナ「んだっはっは!」
ダンデ「こら。キバナ、いじめちゃだめだぜ!」
ホップ「もう色々遅いぞアニキ」
「ホップとユウリだけが癒しだよぉ…」
疲労困憊した様子で私とホップの間に立ち凭れるAちゃん。
ふわり、と甘い香りがする。
さすがのホップもどこか照れくさそうだ。
ホップ「Aさん、近いぞっ」
キバナ「あ、おいダンデ見ろよ、お前の弟をもてあそんでるヤツいるぞ!」
ダンデ「むっ」
「誤報が酷い!ダンデくんもムッてしながらボール構えないで!」
その時。
遠くでなにか聞こえたなと思った瞬間、
バケツをひっくり返したような雨がワイルドエリアに振り刺さった。
あっという間に豪雨に見舞われ、やむを得ずキャンプは中止である。
キバナ「みんなボールにもどれっ!」
ホップ「カレーがッ!」
「また後で作るから!とにかくエンジンシティまてわ走るよ!」
ダンデ「おう!」
ユウリ「ダンデさんそっちじゃない!!」
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作者名:曙ぼあ | 作成日時:2023年9月11日 21時