第31話 ページ33
新たな船へ乗り込むと
鬼兵隊、新第七師団と
勢力が増えむさ苦しい船になっていたが
1人部屋を阿伏兎が与えてくれたお陰で
広々とゆっくりとできる空間になった
「じゃあここに荷物置いとくヨ」
「ありがとう、神威」
「隣の部屋俺だから
準備終わったら俺の部屋来てヨ」
「えぇ、わかったわ」
それじゃあと手をヒラヒラとさせながら
部屋を出ていく神威を見送り
荷解きと化粧直しを始めた
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ここにきてから任務が続いてばかりで
花魁をしていた頃の様に
フルメイクをしていなかった
唇に色を乗せ目元はぱっちり、色っぽく
「服も変えようかな…」
鏡に映る自身を見つめながらポツリと呟く
鬼兵隊、春雨第七師団との同盟初日の宴会
両者共に格下又は格上かを見定められてしまう
第七師団の紅一点として
下に見られない様に
心の中で自身を鼓舞し、
先ほどクローゼットやタンスに
しまったばかりの服を厳選し、準備を進めていく
.
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ガチャッ
「A〜?
寝ちゃっ…た……の…」
先程まで着ていた服を脱いでいる最中に
ノックもせずに彼が入ってきた
「えっ…神威?」
抱かれたことのない彼に
ここまで肌を見せたことがない
仕事道具として見られ慣れているはずの
自身の素肌を見られることが
こんなにも恥らいを感じるものだっただろうか
「服、着ないの?
そのままでいると抱いちゃうゾ」
その一言に我に帰りそそくさと着替える
彼に背を向けチャイナボタンを一個一個かけていく
スッと少しひんやりとした感覚が首に触れる
ヒャッ…と声が漏れる
何かと視線を背後に移すと
「髪の毛やってあげる」
服に入り込んでいた髪を掬い
ニコリといつもの様に微笑んでいた
「不安かい?俺、自分の髪もちゃんと編んでるよ?」
「じゃ、じゃあ頼もうかしら」
視線を前に戻し
また背を彼に少し慌てて向け俯く
(着替えを見られたくらいで
恥ずかしくなるなんて…!)
1人自問自答を繰り返した
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僕ちゃん太郎 - 雰囲気がめちゃくちゃ好きです……!応援してます!! (8月24日 7時) (レス) @page48 id: 2d178fa30a (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 最新話キュンとしました……自覚する神威大好きです。これからも自覚していつか好きと自覚して欲しい。続きも楽しみに待ってます。更新ありがとうございました。 (2022年12月31日 23時) (レス) @page42 id: 582aff8f8e (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - とても素敵です。場面が変わっても世界観が全く損なわれていなくて凄く面白いです。神威夢の小説で好みなのが中々ないなか、こんなに素敵な作品に出会えてとても嬉しいです✨更新待ってます。 (2022年7月3日 4時) (レス) @page29 id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメルコーン(プロフ) - 夢主可愛い!花魁の雰囲気がまだ少しある感じが清楚で可愛い! (2022年2月19日 0時) (レス) @page16 id: f304cd38c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おじょ。 | 作者ホームページ:http://liqueur-silverbllet
作成日時:2022年1月7日 2時