花魁させて頂いていた夜兎族です【神威】

第30話 ページ32

鬼兵隊との地獄巡りへ向かう為






各々の船へと乗り込む為向かっていく






「A、血ついたまんまだヨ」






船に乗り込もうとしていた私を引き留め






頬に手を伸ばされ






真っ白な指に真っ赤な血が拭われ






その血を彼はひと舐めする






「ん…ありがとう」






いつものようにニコリと笑っていたかと思うと






鬼兵隊の方に殺気を送る神威






「さて、荷物纏めて船を移るヨ

　俺たち第七師団だけじゃなくなったからね」







「バカ提督の誕生だ

　鬼兵隊も交えて宴だ、今日は」






既に荷物を纏めた終えた阿伏兎がそれだけ伝えて







更に大きな船へと先に移動していった




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神威と同じ部屋に戻り





神威はあっという間に荷物を纏め終え






此方の荷造りを手伝ってくれる






「荷物多いネ、女は」






「今詰めてもらってる服は

　全て神威が私に贈ってくれたものよ？」







「あり？そうだっけ？

　でも俺手伝ってあげたんだから

　久しぶりに俺に酌してヨ」





ニコニコと当たり前かのように言ってくる彼






「態々お手伝いしてくれたのは酌してもらうため？」






「勿論それもあるけど

　Aの側に少しでもいるため」






いつものようにおちょくる神威の言葉に






顔に熱が集まるのがわかる






ｸｽｯと微かに笑う声が聞こえて






慌てて準備を進める






「それじゃあ早く纏めて

　皆様にお酌しに参りましょう」






1人ワタワタと荷造りを進めた




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