第９５話 ハイブリット相撲大会 ページ45
あの後、結局あの味の悪いまま、勝敗は京子のお兄さんに上がった。
そして、次の日の対決は──雷の守護者に決定し、審判役の人がカチッとボタンを押した時、リングを囲っていた鉄線が崩れ落ちていく。
それを尻目に、ヴァリアーは去っていったようだ──さっきまでズラリといた彼らの姿が見えない。
黒川｢待ちなよ京子！｣
そんな時、黒川の声が聞こえてきた。
さっき、帰るように言っておいたのに──！
京子｢ツナ君！！｣
うわぁぁ、京子もかぁぁぁ！！
京子｢ツナ君、ホントのこと教えて？お兄ちゃん、何やってるの？｣
ツナ｢え？いや･･･あの･･･えと･･･｣
京子に問い詰められ、言葉に詰まる沢田。
そりゃそうか･･･リングを奪い合うために命懸けで戦ってる、なんて言えないもんな。
｢｢｢｢相撲大会だぜ！／だよ｣｣｣｣
貴｢！｣
助太刀しようと、彼らに近付き口を開くと──山本と獄寺、そしてリボーンも、同じようなことを口走っていた。
驚いてるのは私だけじゃないようだ。
獄寺達も私が同じことを言ったのにビックリしているようで、表情に出ていた。
獄寺｢リングでやるハイブリット相撲大会やってんだ。神影もマネージャーとして色々やってくれてんだぜ？──今日は、途中からしか来れねぇっていってたみたいだがな｣
獄寺は、私に視線で合図を送りながら言葉を紡ぐ。
──あぁ、なるほど･･･話を合わせろってことね。
貴｢──うん。でも、途中からでも来れてよかったよ。私、結構好きだからさ｣
山本｢密かにブームなんだぜ。今日もいい取り組みだったな、小僧！｣
ﾘﾎﾞｰﾝ｢あぁ｣
私に続き、山本も話を合わせてくれる。
だけど──ブーム･･･にはならないような気がする･･･。
好きだからってのも多少は苦しいだろうけどさ。
京子｢そ･･･それじゃあホントに･･･｣
了平｢相撲大会だと言っただろう。帰るぞ京子！｣
京子｢うん！｣
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2021年12月8日 21時
