第５５話 頬の痛み ページ5
そう思っていると──。
??2｢クソ･･･クソクソクソクソ！！！こうなったら──このガキだけでもっ──･･･！！！｣
そう言って、肩を撃ち抜いた男は沢田に向かって拳を振り下ろそうとする。
ツナ｢わぁぁぁっ！？｣
貴｢！｣
ゴッ──･･･！！
右頬に走る痛み──吹き飛ぶ変装用のメガネ･･･。
──私は、無意識のうちに沢田の前に立って庇っていたらしい。
頬に走るズキズキとした痛みで、自分がどう動いたのか理解した。
ツナ｢っ！神影さん──･･･！？あぁ、頬から血が･･･！！俺を庇ったせいで──｣
私が庇ったからか･･･沢田は動揺したように私のことを覗き込み、口の脇が切れて血が出たことを過剰に心配してるようだ。
貴｢──沢田。いいから下がってて。危ないから｣
そして、銃口を殴りかかってきた男に向け、片足が地面にめり込むほど強く踏みしめ──
貴｢“ブレイスショット！”｣
ズドドドォン！
超巨大な隕石のようなものを撃ち出す。
近距離にいた男は、かわすすべもなくその隕石のようなものにおしつぶさへるようにして空中へと飛んで行く。
高く高く──どこまでも。
反動で銃を持っていた手がビリビリと痺れるなか、私は他の２人に向き直った。
貴｢早く私の前から消えて。･･･それとも、こいつみたいに消し炭にさせることをご所望だったりする？？｣
ニコッと笑みを浮かべて再び銃口に妖力を集中させて弾丸を放とうとする。
すると、情けない悲鳴をあげて一目散に逃げていく男達･･･。
“覚えとけよ”とか、“次会う時までに首洗ってろ！”とか寒い捨て台詞付きで。
あーぁ、キッツイ。
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2021年12月8日 21時
