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第９０話 昔のこと ページ40
あの後シャマル先生の元へ行き、無事帰宅した。
ﾙｶ｢おかえりなさい。ずいぶん早かったわね、早退？｣
貴｢え、あ･･･うん、ソウデスネ｣
だけど、やっぱり師匠にはたどたどしい態度しか取れず、片言になってしまう。
ﾙｶ｢･･･本当にどうしたの？A。昨日から様子が変よ？｣
貴｢い、いや、おかしくなんか･･･ない、デス｣
ﾙｶ｢そーいう所がおかしいって言ってるのよ。いつもの言葉の使い回しと全然違うじゃない｣
やっぱり師匠だもの気付くよね〜･･･！
常に他人に気を配ってるし、ちょっとした変化も見逃さないもんな〜･･･！！
素直に暴露する･･･？
でも、暴露して危惧している返答が帰ってきたらそれこそ大惨事じゃない？
修行うんぬんどころじゃなくなっちゃう。
貴｢いや･･･えっと･･･｣
ﾙｶ｢──もしかして･･･昔のこと、思い出したのか！？｣
ガシッと肩を捕まれ、ブンブンと前後に振られる。
ちょ･･･気持ち悪くなる･･･。
貴｢ち･･･がうっ･･･！そうじゃ、ない･･･！！｣
途切れ途切れだけど、言葉を紡いで師匠に知らせる。
でも、なんでそんなに必死なの･･･？？
ﾙｶ｢･･･そっ、か･･･。そうだよな････、そんな急に思い出すわけねぇか｣
師匠は私から手を離し、どこか悲しそうな表情を浮かべた。
師匠･･･思い出すなって言ったり、思い出したかって聞いたり･･･どっちなの･･･？
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2021年12月8日 21時
