第８２話 闇の帝王 ページ32
それから４日間、ひたすら召喚術と妖魔術の反復練習に勤しんだ。
基本的にソルディオさんを呼んで、共闘練習が主な流れなんだけど･･･。
師匠相手に容赦なく攻撃してるから、コッチとしてはヒヤヒヤもので──･･･。
ﾙｶ｢うぉっ･･･！あっぶねぇ･･･！｣
今も、喉元ギリギリを狙った剣撃を繰り広げてるし･･･。
ﾙｶ｢ちょっとぉ！ソルディオ！実戦じゃないのよ！？もー少し加減をなさい！加減を！私を殺す気──･･･！？｣
あ･･･ついに師匠がキレた･･･。
そんなことを思っていると──･･･。
ｿﾙﾃﾞｨｵ｢充分してる。避けられるだろ｣
貴｢え･･･！？｣
い、今の･･･加減してたの！？
アレで加減してたって･･･本気出したらどんだけ強いの･･･！？
ﾙｶ｢──さすが、“闇の帝王”と
貴｢闇の･･･帝王･･･｣
確かに、ソルディオを召喚する時、“闇の帝王”ってフレーズがあるくらいだもんな。
ｿﾙﾃﾞｨｵ｢･･････俺は“闇の帝王”より、“暴れ馬”の方が馴染みがあると思うがな｣
『あの“暴れ馬”と名高かったソルディオがあんなふうに言うなんて──･･･』
ソルディオの言葉を聞いて、以前師匠が話していたことを思い出す。
確かに、師匠も“暴れ馬”って言ってた･･･だけど･･･。
『“Aが望むなら、俺は必ずお前の力になる。俺を頼りにしろよ、マスター”』
その言葉を言ってくれた時のソルディオ──上手く思い出せないけど･･･。
貴｢･･･“王国の騎士”って気がするんだけどなぁ･･･｣
気がついたら、私はそう呟いていた。
ｿﾙﾃﾞｨｵ｢･･････｣
ハッとしたようにソルディオの方へ視線を向けると、なんとも言えないような表情を浮かべているソルディオ。
も、もしかして･･･気に障った･･･？？
貴｢･･･す、スミマセン･･･嫌でした？｣
ｿﾙﾃﾞｨｵ｢嫌じゃねーよ。･･･それより、修行の方が優先だろ｣
貴｢あ──ハイ！｣
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2021年12月8日 21時
