第６２話 バジルの容態 ページ12
──リボーンの話によると、さっきのロン毛はボンゴレファミリーの人物らしい。
私、９代目によくしてもらってはいたけど、ボンゴレファミリーの一員ってわけじゃなかったから･･･そこら辺は良く知らなかったけど･･･。
『あﾞぁ･･･
それに、向こうも私のことをよく知らないみたいだったし──･･･。
まぁ、私の武器が奇形すぎてそれで判断してたんだろうけど･･･あの時吹き飛ばされたからな･･･。
ﾃﾞｨｰﾉ｢バジルはどーだ？ロマーリオ｣
ﾛﾏｰﾘｵ｢命に別状はねぇ。よく鍛えられてるみてーだ。傷は浅いぜ、ボス｣
廃業になった病院に運び込まれた男の子──バジルの様子を見に病室へ入ると、そんな話し声が聞こえてくる。
貴｢──一時はやばいかなって思ったけど･･･その様子じゃ、私の
バジルの額に手をかざし、小声で詠唱をする。
フワッと私の周りが無重力空間のようになり、髪の毛が浮き上がり、足元から光の玉が無数に立ち込めてくる。
貴｢♪──･･･｣
ある程度まで詠唱を終えたあと、目を閉じて力を抜くと髪の毛が重力に従いゆっくりと落ちていく。
目を開くと、少しだけバジルの苦痛の表情が和らいでいた。
ﾃﾞｨｰﾉ｢いつ見てもキレーだよな。Aの詠唱術｣
貴｢そりゃどーも。じゃあ、私お暇しますんで。あと頼みます｣
そう言って病室を後にする。
──ボンゴレリング･･･か。
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2021年12月8日 21時
