第５７３話 内藤ロンシャン ページ23
ボンゴレ継承式、当日──
私達は正装に身を包み会場へと来ていた。
了平｢すごいな･･･城を１つ貸し切りか｣
貴｢まぁ、由緒あるボンゴレ継承式だからね･･･そりゃ気合いも入ってるでしょ｣
大きな音を立てながら飛んでいるヘリコプターの音を聞きながら、私達はそんな会話をした。
だけど、沢田は真剣でいてどこか悲痛な表情をしながら黙り込んで目尻に涙を浮かべていた。
貴｢沢田──｣
??｢はいは〜い、沢田ちゃ〜んお元気ー！？｣
私が沢田に声をかけようとした時、遠くから活発な声が聞こえてきた。
視線を向けると、そこにはチェック柄のスーツを着た同い年ぐらいの子が手を振りながらこちらに向かってきていた。
貴｢･･･誰？知り合い？｣
獄寺｢あいつはトマゾファミリー８代目候補、内藤ロンシャン！｣
獄寺にこっそりと耳打ちすると、内藤ロンシャンだと教えてくれた。
声は大きかったけど。
ロンシャンが近くに来た時、沢田は腕で目元を拭い去った。
ﾛﾝｼｬﾝ｢学校サボってるのに覚えててくれてうれしーよ！！沢田ちゃん！！｣
ツナ｢ハハ｣
獄寺｢オレは忘れてたけどな｣
テンションの高いロンシャンは、つれないこと言わないでーと獄寺のことをツンツンとつついていた。
ﾛﾝｼｬﾝ｢山本ちゃんも頑張ってね〜！！｣
山本に声をかけたロンシャン、そのことだけで私は少し反応してしまった。
山本｢え、あ、あぁ｣
ﾛﾝｼｬﾝ｢もしかしてアガってる！？らしくなーい！！んじゃ、他のファミリーにあいさつ行ってくる〜！！まったねー！！｣
私達の緊張は伝わっておらず、ロンシャンは手を上げてその場を去っていく。
安心したように息を吐くクローム、そんな彼女に、沢田はうまくいってると伝えていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2023年11月5日 13時
