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第５６６話 重傷の山本 ページ16
病院に着くと、そこには既に皆が集まっていた。
沢田もいるみたいで、うなだれるようにして腰掛けている。
クロームが水を差し出していたけど、それを首を振っていた。
獄寺｢神影･･･｣
貴｢･･･手術、まだ終わらないんだね｣
獄寺｢あぁ｣
静まり返った中、私と獄寺の声だけが響く。
むしろ、ガヤガヤしてる方がおかしいか。
貴｢誰が山本を見つけたの？｣
了平｢最初に山本を発見したのはオレだ･･･｣
私の問いかけに、了平さんが答える。
了平｢校内を巡回していて見つけたんだ･･･野球部の部室の扉だけが空いていたのでのぞいてみると･･･一面が血の海で山本が･･･すぐに救急車を呼び、オレと
ポツリポツリと言葉を紡いでいく了平さん。
それを聞いて、クロームは静かに涙を流した。
貴｢･･･そっか｣
獄寺｢っきしょお、やったやつは許さねぇ！！｣
獄寺は拳を握りしめて怒りに震えながら声を出した。
了平｢野球部にも事情を聞かんとな･･･そういえば、水野は山本と一緒にいなかったのか？｣
水野｢あぁ、昨日は一緒にキャッチボールをしたが、オレだけ先に帰ったんだ｣
了平さんの問いかけに淡々と答える水野。
先に帰った･･･ね。
了平｢･･･そうか･･･やはり山本は１人になった所を狙われたんだな･･･｣
獄寺｢あのバカ！！油断しやがって！！｣
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2023年11月5日 13時
