第５６２話 不審人物 ページ12
それから２日が経過し、継承式まで残り４日。
例のごとく沢田の周辺の警護に当たってるんだけど･･･。
??1｢じんそくに見つけ出せ、時間はねぇぞ｣
??2｢わかってます｣
獄寺と別れて警護をしている途中、不審な会話が聞こえてきて物陰に隠れて動向を探る。
まさか、沢田を狙ってる･･･？
そんなことを考えながら、首元に下げている奇銃に手をかけ具現化させる。
もし沢田の命を狙ってるやつだとしたら見過ごせない。
??3｢いたぞ！｣
──いた？
沢田からは離れてる位置にいるはずなんだけどな。
そう考えながら、身を乗り出して状況を確認する。
そこには、スーツに身を包んだ人達に囲まれている美園の姿があった。
明らかにカタギじゃないよな、あの人たち。
美園｢･･･｣
??1｢やっと見つけたぞ･･･！お前、俺達と一緒に来てもらう｣
美園｢･･････嫌ですけど｣
怖い風体のスーツの人が美園に声をかけるけど、美園は間を置いてから拒否する。
標的は沢田じゃなかったけど･･･ただ事じゃないよね。
そう判断した私は、奇銃の銃口を彼らに向け威嚇射撃用の弾を射ち放った。
??3｢何事だ！？｣
私の発砲音を聞き、しまっていたであろう拳銃を取り出す黒スーツの男たち。
予想的中、やっぱりカタギじゃありませんでしたね。
貴｢すみません、お取り込み中のところ申し訳ないんですけど･･･退散していただけますか？｣
物陰から飛び出し、銃を突きつけたまま前へと出る。
??1｢悪いがそうはいかねぇ･･･こっちにもやることがあんだよ！｣
そういうと、引き金に手をかける男。
それを見た途端、私は３人組の男の握られた手を狙い発砲する。
私の放った３発の弾は男の持っていた拳銃をすべてはじき飛ばし、その男は手を抑えうずくまった。
貴｢どうぞ、お引き取りを｣
口調も丁寧に、笑顔を絶やさず銃口を突きつけながら言葉を発する。
でも、それでも食いさがろうとしてくる男。
しかたない、妖術でもぶつけるか──
そう思った時。
美園｢深紅の光陽、轟かせ！“エナジーブラスター”｣
貴｢え──･･･｣
私が放とうとした技を、美園が使っていた。
え、なんで･･･なんで美園が妖術を･･･！？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2023年11月5日 13時
